まずは、家計の見直しで貯蓄の原資を確保

老後まで時間がある30代はどう備えればいいのか?

老後まで時間がある30代はどう備えればいいのか?

「30年後の年金制度が心配だからと言って、すぐに生命保険会社の個人年金保険の加入を考える人がいますが、その前にやるべきことがもっとあるのです」と深野さんは言います。

「老後資金の貯蓄のためだけではありませんが、まずは、普段の生活を見つめ直すことが大事です。家計にムダはないのか、ムリな生活スタイルをしていないか、そして漠然と親世代の価値観に流されていないか、ということです」。

毎月1万円でも老後資金のために貯蓄をしようとしたら、生活費のどこかを切り詰めないといけません。

食費を減らせばいい、趣味や旅行を我慢すればいい。こうした無計画の切り詰め方は長続きしません。30年という長丁場をストレスなく続けるには、一度見直しをしてしまえば自動的にお金を浮かせられるシステムを作ってしまうことです。たとえば、通信費。ガラケーとスマホの2台持ちは本当に必要なのでしょうか。契約を見直すだけでまとまった金額の節約になりそうです。ほかに、月に数回しか行かないジムは思い切って解約するなど、一度決めてしまえば自動的にそのお金が浮く項目がないか、一度、家計全般を見直してみましょう。

まずは固定費から見直してみよう

まずは固定費から見直してみよう


背伸びした生活スタイルはNG

消費増税の前に!と、十分な頭金がないままに住宅購入に走るのはキケン!「結果的に、自分の身の丈以上の住宅ローンを借りることになり、せっかくの退職金も住宅ローンの返済で消える、ということがないように、分相応の生活スタイルにしておくことが大切です」(深野さん)。

いくら住宅ローン金利が低いといっても、今後の経済状況では超長期固定金利でない限り、返済途中に金利上昇で返済額が増える可能性もあります。そのときに収入が増えていて返済額UP分をカバーできればいいですが、返済負担が重くなれば、それだけ貯蓄に回せるお金も少なくなってしまいます。余計な負担を先々に持ち越さないためにも、マイホーム購入は慎重に行うようにしましょう。

また、親の生活パターンが自分たちにも通用する時代ではありません。場合によっては、親が受け取っている年金のほうが、自分の収入より多いというケースもあるかもしれません。

「親の世代と自分たち世代の価値観は違うんだという認識を持って、親が大丈夫だったから自分たちもなんとかなるではなく、とにかく早く老後資金のための貯蓄をスタートさせるべきです」(深野さん)

次のページは、会社員の特権を生かした老後資金を貯める方法です

監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー) 取材・文/伊藤加奈子  
イラスト/小松恵 パネルデザイン/引間良基


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。