資産運用する上で最低限知っておきたい情報とは
私は普段、あまり細かな情報で投資スタンスやポジションを持つことはありませんが、やはり相場にダイレクトに影響を与える情報があり、最低限それだけは注目しています。それが各国政府による、各種経済指標の発表です。相場を張る前は、直近でどういう経済指標や統計の発表が予定されているか、調べておきます。まず時期から言えば、日本の決算期+欧米の決算期です。年度末だけでなく、半期末や四半期末は、ファンドや年金基金の決算日になっていることが多ため、相場に影響を与えます。ファンドや機関投資家は、決算にあわせて利益確定したり、損切りしたり、ポートフォリオを組み替えたりするからです。企業も似たようなことをしますよね。雇用統計、GDP、住宅着工件数、消費者物価指数など、相場関係者が注目し、影響を与える経済指標はだいたい限定されていますので、これらはなるべく見ておきたい情報です。ただ、それら数値のほとんどは事前に予想数値が出されていて、直前ではほぼ織り込まれた水準になっています。
たとえば、雇用統計(失業率)の予想が前月比プラス1%と悪化する見通しだとすると、「失業率が上がる→景気後退懸念がある→相場は下がる可能性が高い→今のうちに売っておこう」と機関投資家は考えますから、通常よりも低い水準の価格が形成されています。そして、実績が予想通りであれば、「悪い材料は出尽くした」とみな安心し、上昇に転じる傾向があります。しかし、もし予想以上に悪い数値だと、ろうばい売りが加速し、大きく下落しやすい、となります。
穀物などであれば、米国農務省が発表する、作付面積や生育状況の発表で相場が動きます。たとえば、とうもろこしの作付面積が減るという発表なら価格が上昇し、生育状況が順調で豊作見込みなら価格が下落する、というわけです。
重要な経済統計については、証券会社のトレーディングツールで提供されていますから、発表直後の相場の動きを眺め、どういう統計が影響を与えるか、自分で体感することが大切です。
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