「日本の優良企業」とはどんな条件を備えた企業か?

優良企業とは、3つの条件を備えた会社だと考えます

優良企業とは、3つの条件を備えた会社だと考えます

「日本の優良企業」、かっこいい響きがありますね。でも、優良企業って、いったいどんな企業なのでしょうか?人によってそれぞれ捉え方は違いますが、このシリーズでは、「優良企業=めちゃくちゃ儲かっていて、財務が健全で、しかも世のため人のためになっている企業」とします。そんな優良企業を、決算書を通して見極めていきましょう!私が考える優良企業とは、右の3つの条件を備えた企業です。

今回私が「日本の優良企業」として紹介するのは、ファナック(6954)です。さあ、どんな決算書なのでしょうか?

ファナックはどんな企業?
~機械を制御する装置を製造・販売する~

ファナックは、工作機械を数値で制御する装置(NC装置)を研究開発し、製造・販売している企業です。工作機械とは、機械の部品を加工するための機械です。機械をつくるための機械ですね。

ファナックの2012年3月期の売上は5384億円でした。日本の上場企業は3700社ほどありますが、そのうち売上が5000億円を超える企業は220社ほどですから、ファナックは上場企業のなかでもかなり大きな企業だといえます。

東証1部に上場しており、日経平均株価を構成する225社のうちの1社です。時価総額は、3兆5000億円ほどです。1株当たりの株価が15000円前後と大きいことから、日経平均に与える影響も大きくなっています。1972年に富士通(株)からNC(数値制御)部門が分離し独立するかたちで、会社が設立されました。

こんなに大きな企業ですから、本社の所在地は東京丸の内、のような先入観を持ってしまうのですが、本社の所在地は実は山梨県の富士山のふもと、山中湖と河口湖の中間地点あたりにあります。山梨県 南都留郡(みなみつるぐん) 忍野村(おしのむら) 忍草(しぼくさ)です。

東京駅から行こうと思うと、まず新宿に出て、新宿からJR特急かいじ(中央本線)に乗って大月駅まで行き、富士急行線で富士山駅まで行きます。ここまで3時間弱。そして、1時間に1本あるかないかのバスに20分ほど乗れば、ファナック前に到着です。東京駅から約3時間半ほどでしょうか。

私は本社まで行ったことがないので、Googleマップで見てみると(便利ですね!)、田舎、山の中です。素晴らしい環境です。このような環境の中で、世界トップシェアを誇るNC装置が研究・開発・生産されているというのは、不思議というか、ワクワクしますね。マジンガーZの光子力研究所が富士山のふもとにありましたが、最先端の技術を駆使したものが富士山のふもとにあるというのが、私をワクワクさせます。

恐ろしいほど高い利益率。そして自己資本比率。

株価の推移を見てみましょう。
ファナックの過去30年間の株価推移

【図 ファナックの過去30年間の株価推移】


30年前の1983年1月31日の終値は1,419円でした。その30年後の2013年1月4日の終値は16540円ですから、30年間で約11.7倍になっています。

株価は、1年あたり8.5%上昇したことになります。

このファナック、2012年3月期決算の売上高は5384億円、営業利益は2218億円でした。売上高とは、まさにその企業がどれだけの製品を顧客に販売したか? という金額です。営業利益は、その売上高から製品の製造原価やその販売に関する経費、本社などの管理経費などを引いた後に残った利益です。

ここで企業の収益性を評価するのにとても役立つ指標を紹介します。売上高営業利益率です。

売上高営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高


という式で計算します。売上高に対する営業利益の割合ですね。

この数値が高いほど、企業の収益性が高いといえます。競合他社に比べてとても良い製品で、多くの人が「ほしい」と思ってくれれば、値引きせずに高い値段で売れるので収益性は高くなり、営業利益率が高くなります。

それでは、ファナックの売上高営業利益率を計算してみましょう。