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貴重な麗子像を所蔵「天一美術館」

誰もが一度は目にしたことがあるであろう名画「麗子像」。独特の静けさと力強さを合わせ持つ「麗子像」は、それにまつわる逸話や、画家、岸田劉生を知れば、またたくまにその虜になってしまうといわれるほどです。

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風光明媚な谷川のふもとにたたずむ「天一美術館」

 

 

 

 

 

 

誰もが一度は目にしたことがあるであろう名画「麗子像」。独特の静けさと力強さを合わせ持つ「麗子像」は、それにまつわる逸話や、画家、岸田劉生を知れば、またたくまにその虜になってしまうといわれるほどです。

岸田劉生が描く愛娘「麗子像」は、赤いショールをまとった麗子、花を持った麗子、微笑の麗子、無表情に一点を見つめる麗子と、実は70作品もあるという事実はあまり知られていません。そのうちの4点の麗子像が、谷川のふもと、天一美術館に所蔵されています。

ここの麗子像は正面を向いていて、横顔の多い麗子像のなかでも大変珍しく貴重なものだそうです。麗子像を見るためだけに遠方から足を運ぶ麗子ファンも多いそうで、麗子像の展示はその配置、照明などが十分に配慮されていて、ほの暗い室内で観賞する麗子像は神秘に満ちています。

天一美術館という名は、てんぷらを連想させますが、それもそのはず、天一美術館は、天ぷらの老舗「銀座天一」の創業者、矢吹勇雄のコレクションを収蔵する美術館で、麗子像をはじめ、梅原龍三郎、青木繁、熊谷守一、ピカソ、マチス、ルノワールの作品も所有していて、個人のコレクションとしては実に趣味の良い逸品が集められています。

また、この美術館は、建築家、吉村順三の遺作となった和風建築で、建築ファンをも唸らせます。重厚かつ開放感のある建物は都会に建つよりも自然のなかにあるほうが存在感が際立ちます。

天一美術館のある谷川温泉へ入る谷川県道沿いは、太宰治ゆかりの地でもあります。小説『姥捨』の舞台にもなっています。

■天一美術館
住所:群馬県利根郡みなかみ町谷川
電話:0278-20-4111 
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:無休(冬季休館あり)
入館料:大人(高校生以上)1000円、小人(小・中学生)800円
アクセス:JR上越線「水上」よりタクシーで7分、関越自動車道 水上I.Cから10分
URL:http://www5a.biglobe.ne.jp/~tenichi/
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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