ココアに含まれる豊富な栄養成分

カカオ豆

ココアやチョコレートの原料となるカカオ豆。西アフリカや東南アジア、中南米が主な産地です

ココアの原料となるのは、チョコレートと同じカカオ豆。でも、砂糖や脂肪分などを加えるチョコレートに対し、粉末ココアは脂肪分を取り除いたものであるという、大きな違いがあります。抽出液であるお茶やコーヒーとも異なり、そのまま溶かして飲むため栄養素を余すことなく摂取できるのも特長です。

ココアに含まれるこれらの栄養素は美容と健康によいと言われており、抗酸化作用や癒し効果、冷え性対策、殺菌効果など、さまざまな点で期待が寄せられています。ココアに含まれる成分と、その効果をご紹介しましょう。

抗酸化作用をもたらすポリフェノール

ココア

古代アステカ王国では、発酵、乾燥、焙煎を重ねたカカオ豆をすりつぶして飲まれていたのだとか。これこそココアのルーツ!

紅茶やコーヒーといった他の嗜好飲料に比べ、ポリフェノールを豊富に含むココア。ポリフェノールといえば、まず浮かぶのが抗酸化作用ですね。これは、体内の活性酸素を取り除く働きのこと。血管の老化を抑えるといった作用もあるため、アンチエイジングの話題で耳にした方も多いのではないでしょうか。

物質を酸化させる力が強い活性酸素は、細菌を殺したり体の酵素反応を促進させたりと、本来は体にとって大切な作用をもっています。でも、増えすぎると体内の細胞を傷つけるため、老化や心筋梗塞、がんの要因となることも指摘されています。

大気汚染や食品添加物などにさらされ、活性酸素が増えがちな現代人にとって、抗酸化物質は意識して摂取したいもの。抗酸化作用の高いビタミンCやビタミンE、リコピンなどと同様、ぜひポリフェノールにも注目してください。ちなみに、ポリフェノールには美肌効果も期待できます。シミやシワが気になるという方にとっても、ココアは嬉しい飲み物と言えるかもしれません。

ココアの香りと成分にはリラックスできる癒し効果も

私たちの体の働きを司る自律神経には、交感神経と副交感神経があります。簡単に言うと、前者は活動的なとき、後者はリラックスしているときに優位に働く神経。この自律神経が乱れると、ホルモンバランスを崩したり、体温調節がうまくできなかったり、便秘の原因になったりと、さまざまな悪影響を及ぼします。

こういった状況を避けるためには、過度のストレスにさらされないように注意が必要。忙しい生活の中でも、ちょっとした息抜きやリラックスできることを取り入れていきたいものです。

仕事に行き詰まったときは、深呼吸で気分転換を。

仕事に行き詰まったときは、深呼吸で気分転換を。ブレイクタイムにはココアを飲むと、より効果が期待できそうです

手軽にリラックスできる方法として、よく挙げられるのが深呼吸。深く息を吸い込み、はき出すという呼吸法は、副交感神経を優位にするのに役立ちます。

同様に、ココアを飲むときも緊張がほぐれて心が落ち着く気がするもの。あのいい香りを深く吸い込むことで、深呼吸と同様のリラックス効果が得られるのかもしれません。

また、ココアに含まれるテオブロミンという成分も、リラックス効果をもたらす要因でないかと言われています。テオブロミンはカフェインと似た成分ですが、カフェインよりも穏やかに作用するのが特徴。ちなみに、ラットを使った動物実験では、カカオが脳内神経の伝達物質に影響を与えることや、人を対象とした実験でも副交感神経の活性が高まることが示唆されています。


ココアには便秘のお悩みを解消する食物繊維も豊富

一般的に、女性に多いとされているのが便秘。これは、筋力が弱くて便を押し出す力が不足しがちなほか、骨盤の形状なども影響していると言われています。この悩みを解消するのに必要なのは、規則正しい生活習慣とバランスのよい食事、そして運動。特に、ダイエットをしている方なら、食生活も乱れがちなので注意したいですね。

便秘に効果的とされる栄養素は、やはり食物繊維。ココアにもリグニンという不溶性の食物繊維が含まれており、便のかさを増やして腸に刺激を与える効果があると言われています。腸の働きが活発になれば、不要物を上手に排出できるというもの。もちろん、これだけ摂っていれば大丈夫というものではありませんが、便秘に悩んでいるなら、ココアを心に留めておきたいですね。

ショウガよりも体ポカポカ!? 冷え性に効果的な理由

サーモグラフィ

左でご紹介した実験結果がこちら。サーモグラフィによって温度上昇を計測したところ、ココアは指先までポカポカにしていることが見て取れます。

そしてココアには、体を温める効果があることもわかってきています。

これは、冷え性を自覚する女性を対象に行われた実験から導き出されたもの。お湯や緑茶、ココアなどの嗜好飲料を飲んだ後に体表面温度を計測したところ、温かいココアには冷え症改善効果が認められました。特徴的なのは、ココアは他の飲料に対して、温度が上昇してからの時間が長く継続すること。さらに、同じく体を温める食材として人気のショウガと比較した実験では、ショウガより持続効果が高かったという結果が出たのです。

この実験方法は、ココアとショウガ、それぞれを摂取した後に手の甲表面の温度を計測するという内容。摂取後の10分だけを見ると、ショウガの方が温度を上昇させたものの、15分以降ではココアの方が体温低下を抑えたのだそう。即効性ならショウガ、持続性ならココアに軍配が上がるということですね。

日に日に寒さが厳しくなるこの季節は、冷え性の女性にとっても辛いもの。効率よく体を温めたいと思うなら、ココアやショウガなどの食材を積極的に摂りましょう。


殺菌作用やインフルエンザの感染抑制効果についての研究も

さらにココアには、抗菌作用も期待されています。2週間、ココアを飲用するという臨床試験の結果では、口腔内の歯周病関連菌の数と呼気の口臭成分が減少したとか。また、ココアに含まれるカカオFFAという成分は、ピロリ菌の除菌療法の補助としても注目されています。

さらに、ココアでお馴染みの森永製菓は、インフルエンザ感染に対する予防効果が期待できるとの発表をしています。予防の一環としてココアを飲むのもいいかもしれませんね。

やさしい甘さで疲れを取ってくれる上、さまざまな健康・美容効果が期待できるココア。もちろん何でも飲み過ぎはよくありませんが、休憩時の一杯に、ココアを楽しむのもよいかもしれません。
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