外貨預金は、為替手数料や為替差損に注意
初心者が気をつけたいことは?
一方で「預金」と名は付くものの、預けるときと引き出すときに外国為替手数料が必要だったり、為替レートの動きによっては円に戻したときに損失(為替差損)を被る可能性があるなど、覚えておきたい注意点もあります。またペイオフの対象外であることも重要なポイントです。
為替差益や差損を具体的にみておきましょう。たとえば、1ドル=100円のときにドル建ての預金に10万円預け、1ドル=120円のときに引き出すと12万円になり、2万円が為替差益に。反対に1ドル=80円のときに引き出すと8万円になり2万円が為替差損になります※。
※実際の取引では、金融機関ごとに異なる為替手数料を支払う必要があります。
外貨普通預金と外貨定期預金の選び方
外貨預金には円預金と同じように、普通預金や定期預金があり、預ける期間や目的に応じて選ぶことができます。通常、預ける期間が長いほど預金金利は高くなるので使う予定のないお金なら1年定期などを検討するところですが、最近の傾向として1~3か月程度の定期と1年以上の定期の金利の差は小さく、場合によってはキャンペーンなどの優遇で逆転することも。キャンペーンは金融機関ごと不定期に開催しますが、そうした情報もチェックしながら1~3か月程度の定期預金を検討するのがおすすめです。月単位よりももっと自由に引き出すタイミングを選びたい場合は、普通預金が適しています。定期預金に比べると金利は低くなりますが、期間のしばりがない普通預金の方が刻々と変化する為替レートを捉えやすくなります。
複数の通貨に、複数回に分けて預ける
為替レートが大きく変動すると、利益も大きくなりますが損失も大きくなります。安定して長くお金を運用していくためにはこの変動を抑える工夫がとても大切。その方法がいくつかの通貨に分けて預けることと、時期をずらして預けることです。まずは予算を決めて、2つの通貨に予算の1/4ずつ、2回に分けて預けるところから始めてみてください。たとえば予算40万円をドルとオーストラリアドルに10万円ずつ、今月と来月預けるという具合です。そしてできれば、1回で終わりにせず、定期的に通貨や金額を増やしていくと全体として為替レートの動きが抑えられ安定した運用を行うことができます。