国内の金価格はドル円相場の変動でいくら動く?
金の国際価格がドル建てということは、国内の金価格は外貨預金同様、ドル円相場の影響を受けるわけですが、円高ドル安になれば円建ての金価格は値下がりし、円安ドル高になれば金価格は値上がりします。
国内の金価格とドル円相場の関係
とは言え、国際価格もドル円相場も日々変動します。国内の金価格は、ドル建ての金価格をその時の為替レートで円価格に換算し、その上で1グラム当たりの金価格を計算しています。ドル円相場が1円動くと、金価格にどの程度影響を及ぼすのでしょうか?国内の金価格を求める式は、
- 国内の金価格=金の国際価格÷31.1035×ドル円相場の価格
では、大まかな数値で計算してみましょう。2012年12月10日現在のNY金の価格はおよそ1700ドル、ドル円相場を1ドル82円と仮定します。
1700÷31.1035×82=4,481
44481円に諸経費や消費税がかかります。消費税5%が加算されると4705円になります。余談ですが、田中貴金属での2012年12月10日の小売り価格は4780円ですから、数値の差は諸費用と考えていいでしょう。
ドル円相場の変動で金価格はいくら動く?
NY金の価格はそのままで、ドル円相場が1ドル81円と83円に変動した場合の金価格を考えてみましょう。- 81円の場合 1,700÷31.1035×81=4,427 価格差54円
- 83円の場合 1,700÷31.1035×83=4,536 価格差55円
金価格の変動も頭に入れる
ちなみに、計算式を見れば理解できると思いますが、金の国際価格が変動することで、国内の金価格、そして価格差も変動することになります。1,800÷31.1035×82=4745
1,800÷31.1035×81=4687 価格差58円
1,800÷31.1035×83=4803 価格差58円
金の売買時に考えたいこと
国内の金価格の動きをまとめると、次のようになります。- 金の国内価格は国際価格によって変動し、国際価格が安くなれば国内価格は安くなる
- 金の国内価格はドル円相場によって変動し、ドル円相場が円高になれば国内価格は安くなる
- 金の国際価格が変動すると、1グラムあたりの変動幅も変動する
現物があること等から安全な資産として、金投資が人気を集めています。金をどの程度の大きさで買うかは人それぞれですが、買う時には少しでも安く買いたいですし、売る時には少しでも高く売りたいものです。これら3つの要素も考えながら、金の売買タイミングを考えてみてはいかがでしょうか?