村野藤吾の美意識を凝縮した椅子。
大開口の窓、大判の黒タイル床の上にカーペットのピース敷き。そして低めのテーブル+椅子のセットが整然と配置されている。ソファでもなく、小椅子でもない、座高:300余りの低い椅子。背の部分が緩やかにカーブしてとても愛嬌がある。テーブルも含め、村野藤吾(村野・森建築事務所)デザイン。
森からの光が差し込み優しく柔らく低温な「間」が生まれている。 |
ボクはここの椅子が大好きである。20年前、始めてここに来た時に一目惚れ。その当時と全く変わっていないこの椅子は、モダンデザインとは一線をひいた木の椅子だが、けっしてクラフトっぽくなく独特な雰囲気を醸し出している。
(写真をクリックすると、全体画像が拡大されます。)
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(写真をクリックすると、背面全体画像が拡大されます。)
まるでキノコのように森の木々と佇む建築。ここのバルコニーからの景色が格別。 |
さて、 美しい外観はロビーにある椅子同様、村野藤吾の美意識が遺憾なく発揮されてている。 次回はこの外観についてご紹介しますので、お楽しみに! …………………………………………………………………………………………… ■今回の関連リンク →箱根プリンスホテル
☆ 石川尚のココロの散文『美品散歩』バックナンバー
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・#11/ 七転八倒、イームズをつくる(前編)
・#10/MoMaに収蔵の家具を作る職人
・#09/建築と暮らしの手作りモダンに魅せられて
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・#07/MADE IN JAPAN 「江戸意匠」の試み(前)
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