内装建材/内装建材の基礎知識・選び方

反射率を考えて内装材を選ぶ

内装材を選定する際、反射率を気にしたことはありますか?この反射率は家づくりにおいて、心の落ち着く・落ち着かないを決定づけるものでもあります。日本人の肌の色の反射率に近い材料を選ぶと、落ち着いた空間を演出することができます。今回はそんな反射率について学んでいきましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

都心を歩くと疲れませんか?

都心を一日中歩くと落ち着かず大変疲れます。一方、田舎を一日中歩くと妙に落ち着いていて、都心を歩くよりは疲れません。都心は人混みの中を歩くこともありますが、疲れてしまうのには実は建物の外壁の反射率が関係しているのです。都心の外壁はアルミ、ステンレス、ガラスと反射率の高い材料が多く使われています。田舎の建物はそれ程反射率の高い材料は使われていません。
ではなぜ反射率が高いと落ち着かないのでしょうか・・・?


和室に入ると心が落ち着く

日本人の平均的な肌の色の反射率は50%です。なぜ和室に入ると心が落ち着くかといえば、柱・畳・天井材など、使用されている材料の反射率が肌の色と同じ50%以下の材料だからです。
たとえば美容院などの内装はやや非日常的な雰囲気で店舗設計をします。そこに使われる内装材は磨きのかかった石、人口大理石、ガラス、ステンレスドア、鏡など。これらの材料の反射率は70~80%と非常に高いのです。つまり反射率の高い材料を使うと、都会的でシャープな非日常を演出しやすいのです。


住宅の内装材は

非日常を楽しむ店舗としては反射率の高い材料を使うことはよいのですが、住宅の場合はどこかに高い反射率の材料を使ったらどこかに低い反射率の材料を使ってバランスをとる必要があります。仮に反射率75%の白いペイントを壁に使ったとするとやや緊張感のある空間になります。くつろぎは得にくいかもしれないので、そこに反射率50%の無垢の杉テーブルをおくだけでも気持ちは和むものです。

日本人の平均的の肌の色は50%。コンクリートの打ち放しが意外と落ち着くのは、コンクリート打ち放しの反射率が55%と、日本人の肌の色の反射率に近いからです。

日本人の平均的の肌の色は50%。コンクリートの打ち放しが意外と落ち着くのは、コンクリート打ち放しの反射率が55%と、日本人の肌の色の反射率に近いからです。


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