弁理士試験に合格した後

弁理士試験に合格した後に、実務修習という弁理士会が行う研修を受けると、弁理士としての登録ができるようになります。登録が完了すれば弁理士です。実務修習の内容は、特許、実用新案、意匠、商標、弁理士の倫理などについての実務的なものです。

実務修習の申し込みは、弁理士試験の合格発表後すぐです。研修は年末から翌年の3月にかけて行われます。講義形式の研修、インターネット上の講義の受講、課題に対する解答の作成などを行います。課題を提出しなかったり、講義を欠席するなどの特別な問題がなければ、修了できます。基本的には実務経験がなくても、試験の合格者であればついていくことができるはずです。3月末に実務修習を修了し、4月頃に多くの方が弁理士として登録します。

試験に実務経験は必要か?

弁理士試験に合格するためには、特許権など知的財産権に関する業務の経験が必要かということを聞かれることがあります。私は、試験に合格するために実務経験は不要であると考えています。

弁理士試験では、特許法などの法律、条約などについての知識などが問われます。ここで求められる知識の範囲は、大多数の方が日常業務で使っている知識の範囲よりも、かなり広いのです。さらに、実務経験があっても、業務の根拠となる法律、条約など、実際には見たことがない、または、ほとんど見ないという方も多いでしょう。

もちろん、実務経験がある方であれば、基礎的な知識があって、全体の理解が早いことはあるでしょう。しかし、実務経験の有無による試験勉強上の差は、それほど大きくないというのが、実感です。つまり、実務経験がなくても、試験のための勉強によって十分に補うことができるのです。

例えば筆者は、試験対策の勉強を始める前に7年ほど特許の分野の実務経験がありました。しかし、試験勉強を始めたときに、それまで全く知らなかったことの多さに驚きました。また、実務経験がない友人の中にも、筆者よりも早く合格している方もいらっしゃいます。これらを見ると、筆者の勉強不足という点を割り引いたとしても、試験に合格するために実務経験は不要であるといえるでしょう。

弁理士としての活躍

弁理士としての活躍

ただし、弁理士となってからの活躍については違いが出てきます。実務経験が豊かであれば、即戦力の弁理士として活躍できる可能性があります。とはいうものの、弁理士になってから経験を積む機会はたくさんあります。それほど心配する必要はないでしょう。

【関連サイト】
特許庁の弁理士試験に関するサイト
弁理士会の弁理士資格についての情報
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