FXとはどんな商品? 

FX(外国為替証拠金取引)は、証拠金をベースに行うドルやユーロ、オーストラリアドルなど外国通貨の為替取引です。証拠金とは、FX会社などに預託するお金のこと。この額に応じて取引できる額が決まります。FXは、FX専業の会社のほか、証券会社や一部の銀行でも取り扱われるようになり、身近な資産運用方法として浸透しつつあります。証拠金の額と取引額を同額にすれば、外貨預金と似た効果があることから、FXと外貨預金どちらを利用すればいいかと迷う人も少なくありません。そこで、今回は外貨預金とFX、それぞれのメリットとデメリットをチェックしてみましょう。

しくみが分かりやすいのは外貨預金

FXには、証拠金の何倍もの為替取引ができる、外貨を買うだけでなく売ることもできる、約束された利息を受け取るのではなく日々変動するスワップポイントを受け取る(または支払う)、といった複雑な特徴があります。

それに比べて、外貨建てではあるものの基本的なしくみは円預金と似ている外貨預金の方がより理解しやすいと言えそう。特に、外貨投資の経験が浅いうちは、分かりやすさを重視した方が無難です。

通貨のラインナップが豊富なのはFX

世界にはさまざまな通貨がありますが、外貨預金やFX取引が可能な通貨は限られています。通貨のラインナップは、外貨預金とFXのいずれも徐々に広が傾向にあるものの、現時点ではFXの方が豊富。中にはポーランドズロチやインドルピー、スウェーデンクローナなどの珍しい通貨もあります。為替レートの動きや金利の高さは国ごとに異なるので、いくつかの通貨を比べてみることが大切です。金融機関によって、取り扱う通貨のラインナップにはかなり差があるので、口座を開く前に確認しておきましょう。

<外貨預金とFXの通貨ラインナップ例>

FXはくりっく365、外貨預金は新生銀行の例。2012年9月時点

FXはくりっく365、外貨預金は新生銀行の例。2012年9月時点

 

取引にかかるコストが安いのはFX

外貨預金にしろFXにしろ、為替取引にはコストがかかります。外貨預金は外国為替手数料が必要ですし、FXは外国為替手数料がかかるケース、取引手数料がかかるケース、為替レートにあらかじめ含まれている(スプレッド)ケースなど、いくつかのパターンがあります。

こうしたコストは金融機関が自由に設定するため幅がありますが、FXは米ドルあたり通常1銭程度のスプレッド(そのほかに取引手数料などが必要な場合もあり)が生じるのに対し、外貨預金は1米ドルあたり40銭から2円程度の為替手数料が必要。総じてFXの方がコストを抑えた設定になっていることが多いようです。

取引にかかるコストが低いということは、それだけ為替差益を得やすくなるということ。特に為替レートの動きに注目して外貨投資を行う人は、取引コストの低い取引方法を選ぶのが得策です。

外貨キャッシュやT/Cで引き出しやすいのは外貨預金

外貨投資にチャレンジする目的として、将来外貨のままで旅行やショッピングなどに利用したいと考えている人は少なくありません。都市銀行などが扱う外貨預金の場合、外貨キャッシュやトラベラーズ・チェック(T/C)として引き出すことができるケースが多いのですが、ネット専業銀行や証券会社、FX専業の会社などの場合は、いったんこうしたサービスのある銀行へ送金することになり、手間がかかります。

ただし、FXを扱う金融機関の中には、店舗で直接外貨キャッシュを受け取ることはできなくても宅配や空港受け取りなどのサービスを展開しているところもあり、今後は両者の差が縮まっていくかも知れません。外貨預金とFXはそれぞれにメリットとデメリットがあり、何を重視するかによってどちらがよりフィットするかは変わってきます。必ずしもどちらかを選ぶ必要はないので、目的に応じて使い分けるというのも1つの方法ですね。
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