今回は家庭のキッチンから少し離れて、プロの料理人が使う厨房を見に行きたいと思います。
プロのための厨房といえば、磨き込まれたステンレスカウンターに大火力のコンロが整然と並ぶ、というイメージだと思います。コンロから立ち上がる炎で、厨房内の温度が40℃以上になることもしばしば・・・
ところが今回紹介する和食料理の店「銀座まなや」さんは、なんと調理場がオール電化。つまり、「火」を使っていないのです。
美味しいものを迅速に提供してくれるプロの目からみた「オール電化のメリット・デメリット」は?さっそくお邪魔しましょう!

手しごと料理とお酒の店 「銀座まなや」

2009年オープンの和食店「銀座まなや」。オール電化のお店です。
「里山の素朴料理とお酒」のお店、「銀座まなや」は、銀座8丁目に昨年12月にオープンしたばかり。墨色の床に無垢材のスツールが置かれた、茶席の待ち合いを思わせる清楚なエントランスは、雑多な看板が並んだ街並みを引き締め、ひときわ異彩を放っています。
階段を下りて店内に入ると、大きな自然石の「飛び石」が敷かれた露地風のホールが。その一角に並ぶ美味しそうな野菜たちと一緒に、ガラス越しに見える炙り焼コーナーが目に入ります。あれ!?火を使わないのに「炙り焼?」
その秘密は、また後ほど!

 


さっそく、プロの厨房にお邪魔しましょう!

業務用IH調理器が2口。厨房はコンパクトで使いやすい設計です。
私たちが取材でお邪魔したのは、これから夜の準備が始まる午後4時過ぎ。客席が100席にしてはコンパクトな厨房には、業務用IH調理器(大型のIHクッキングヒーター)2口をはじめ、小型の可動式IH、フライヤー、オーブンなど、電化厨房機器がずらりと、かつ効率良く並んでいます。厨房内は食器群も整理整頓され、とても綺麗に保たれていました。
厨房が慌ただしくなる前に、まず、料理長に話を伺います。

 


店長の北出誠さん。
「IHは、火が直接あたらないので、土鍋が焦げ付くことがないんですよ。」
「IHの特長は、何といってもまず、出来上がるまでのスピードが早く、かつ、むらなく火が通ること。私たちの店では、岩手県で育った『純和鶏(じゅんわけい)』という鶏を塩唐揚げにして出すのですが、こうした揚げ物でもIHが力を発揮しています。もう一つの人気メニュー『うにの土鍋めし』は、IH対応の土鍋で40分かけて作ります。週末はIHをフル稼働して炊き上げるので、土鍋の使用頻度は相当なものですが、火が直接当たらないので焦げ付くことなく、鍋が綺麗な状態のまま、お客さまにお出しできるのです。
便利なだけでなく、大切な調理器具を頻繁に替えることなく長く使い続けることは、廃棄物を減らすというエコの心にもつながっていると思います。」と、店長。確かに、その通りですね!

ところで、IHクッキングヒーターにデメリットはなかったのでしょうか?
>次ページ