お金との付き合い方の違いは?
ほかの国より劣ってしまうのは、「不安に思っている」部分が強いこと。悲観せず、今よりもよくなる将来を考えて、目標を作ってお金を貯めてみよう!
米国は「消費の国」というイメージが強いように思いますが、リーマンショックなどの影響もあり、とても堅実にお金と付き合っています。66%もの人が定期的に貯蓄をしており、生活を切詰めるなどの努力をしている人が79.9%、ほしいもを我慢している人が79.1%という特徴があります。非常に努力されていることがわかります。投資も54%ほどの方が取り組んでいます。
同じように日本を見ていくと、定期的に貯蓄している人は43%。生活を切詰める、ほしいものを我慢するという人も6割ほどいますが、投資は36%弱とリスクはとらず、貯蓄目的の薄さも加えると、堅実なように見えて意外と宙ぶらりんなお金との付き合い方をしているように見受けます。
日本人の貯蓄行動に大きく影響しているのは「不安」
今回の調査で、日本人特有な結果が出たのは、「将来に対するお金の不安」「自分の将来への期待度」でした。91%もの人が将来のお金に不安を感じ、33.3%の人しか自分は今後よくなると思えていない。67.7%の人は今のままか今より悪くなるかも、と思っているということです。つまり、将来的な不安が大きすぎて貯蓄もなのを目標にしてよいか漠然とし、何となく貯めている、ということが、うまく貯蓄ができない要因になっているように思います。米国や中国は70%前後の人が将来のお金に不安は持っているものの、自分の将来については80%前後の人が良くなるだろうと考えています。このあたりに貯蓄率の差が出るのでしょう。
もっと将来を考えれば、きっと貯蓄できるようになる!
このようなことから、日本人がもっと貯蓄できるようになり、豊かな生活を手に入れるには、まず「貯蓄する目標」を明確に持つことが一番。自分の目標なら何でもよいと思います。子供の進学費用をいくら貯めるとか、何年後にどこかへ旅行に行こうとか、老後は年金の補てんのためにいくら持っていることにしようとか、あまり難しくないものでもよいと思います。結果、これが将来を考え、人生設計することにつながっていくのですから。ただ何となく…というのはもったいない。きちんと目標を持てれば、しかもそれがより具体的な目標であれば、きっと貯蓄は少しずつでもうまく進んでいくでしょう。
きっと、この一つを変えていくだけで、貯金への道は開けていきます。
今回参考にした調査結果は東京スター銀行が公開したものです。詳細は
http://www.tokyostarbank.co.jp/profile/pdf/110217.pdfをご覧ください。