倒産に必要な資金を準備する

倒産をするにはお金がかかる

倒産をするにはお金がかかる

お金がないから倒産をするのに、倒産するためにさらにお金がかかるというのは、何となく腑に落ちないかもしれませんが、現実問題として会社が倒産をするにはお金がかかります。

倒産手続は裁判所を利用した法的手続の一種ですから、通常は弁護士にその手続きを依頼せざるを得ません。その弁護士費用をはじめ、裁判所に納める予納金(負債総額等で金額が異なります)や、印紙代、郵便切手代が必要です。

裁判所によって破産管財人が選任される通常の会社倒産事件だと、1社あたり100~200万円程度の金額はかかることが多いです。従って、このお金を捻出するために、最も資金の貯まるタイミングで事業停止をするしかないというケースも実際にはあります。しかし、少しでも入金予定が狂うと倒産計画を見直さないといけなくなりますので、余裕を持った事前計画が重要です。


資産や負債状況がわかる資料を準備する

倒産手続は、中立な破産管財人が債務超過などの状態にある会社の全資産を換金して、負債の種類や額に応じて、債権者へ公平に配当をする手続きです。そのため、会社の資産や負債状況が分かる資料等を裁判所へ提出することが求められます。

代表的な資料としては、倒産する会社の履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)、決算報告書、所有不動産の登記事項証明書、預金通帳、保険証券、車検証、賃貸借契約書やリース契約書などです。

ただし、これらの資料を単に提出するだけでは足りず、資料に基づいて資産と負債の概要が分かる一覧表、例えば、負債について言えば、債権者の住所、名称、電話番号、負債の種類と金額等を記載した債権者一覧表を作成(一般的にはExcelで作成)して提出しなければなりません。

債権者一覧表を作成する際、日常取引のある買掛金はあまり失念しませんが、請求書が発行されない継続的な取引(リース料、新聞代等)や水道光熱費を失念しがちなので注意が必要です。

また、粉飾決算などの理由により決算報告書が実態を正確に表していない場合には、決算報告書と実態との差異の理由をきちんと説明できる資料を用意することも大事です。

なお、倒産手続に関する書式や必要な提出資料は、各地の裁判所で若干異なることがありますので、不明な点がある場合には手続きを予定している裁判所に確認しましょう。

裁判所へ提出することが求められるわけではありませんが、破産管財人へ直ちに引き継ぐことが通常求められる会社施設の鍵、会社印、現金や金券類、手形・小切手帳、不動産の権利証、帳簿類の管理には普段以上に注意を払っておくことが必要で、事業停止時までに重要な資料類は持ち出して、弁護士に保管を依頼した方が無難です。