倒産?破産?違いは?

「取引先が倒産した!」というように、「倒産」という言葉はよく使われます。また、「ローン等が支払えずに自己破産した!」というように「破産」という言葉もよく使われています。それ以外にも「民事再生」や「会社更生」といったよく似た言葉も見かけますが、それぞれ何がどう違うのでしょうか。

今回は、いわゆる「倒産」とはどういうことなのか、また一般にはあまり馴染みのない倒産に関する法的手続全般について解説します。


「倒産」は法的整理手続以外の破綻状態も含む広い概念

まず最初に「倒産」ですが、意外に思われるかもしれませんが、法律用語としてはあまり使われていません。

「倒産」の用語が用いられている法律としては、中小企業倒産防止法などがあるくらいで、殆どの法律では「破産」等の用語が用いられています。

では、一般に言われている「倒産」は何かというと、
銀行取引停止処分は倒産の一例

銀行取引停止処分は倒産の一例


  • 破産手続(破産法)、再生手続(民事再生法)、更生手続(会社更生法)、特別清算(会社法)といった裁判所の関与する法的整理手続の申立がされたとき
  • 6か月以内に2回の不渡りを出して、銀行取引停止処分がされたとき
  • 資金不足等で債務の支払いをできなくなった債務者が、債務の減額、免除、支払いの猶予等を債権者に求める私的整理(任意整理、内整理ということもあります)を開始したとき
を指すことが多く、通常、企業の経営破綻状態を広く指す用語として使われています。

そして倒産した企業がとる手続きは、大きく分けて以下の二つがあります。
  • 事業を停止し、企業を清算する手続き(清算型)
  • 事業を継続し、企業を存続する手続き(再建型)
もし取引先企業に関する倒産情報を聞いた場合は、その企業がどのような状態で、どのような手続を採っているのか(または採る予定なのか)を正確に把握するように努めた方が良いでしょう。

次のページでは、企業清算型の代表である「破産」について、解説します。