建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

家具仕立ての極限の住まい[15坪の家](5ページ目)

東京・江戸川区に、1階と2階を合わせてもわずか15坪という狭小住宅が建っています。建築家もかつて経験したことのない厳しい条件にもめげず造り上げた、若い夫婦と姉妹の4人家族が元気に暮らす、夢の住まいです。

執筆者:川畑 博哉

家具と繋がるキッチンと木張りのバスルーム

 

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台所
1. ソファで寛ぐのは、この家を担当した伊礼智設計室の小倉奈央子さん。丸テーブルは小泉誠のデザイン。
2. キッチンの壁は白いタイル張り。奥の床下には通気用のジャロジー窓がある。
3. キッチン収納と隣り合わせの洗濯室と洗面所。奥はバスルーム。
4. バスルームは床のタイルが腰の高さまで立ち上がる。
5. 片流れの天井にはトップライトがある。壁と天井はサワラ材。


階段の向かい側も同様に、窓際の造り付け赤いソファーがエアコンを組み込んだ棚のあるライティングデスクに続き、冷蔵庫を挟んでキッチンへと、明快な境界がなく繋がっていきます。北東側に配置されたバスルームは、わずか1坪程ですが、最高4mという片流れの天井とトップライトの効果で、湿気とは無縁の明るく快適な空間になっています。
狭小住宅は、住まう家族の日常が無理なく成り立つことは当然として、それを超える生活の楽しさが感じられなければ、建てる意味がありません。その意味でこの家は、多様に使える場や居場所のあるプランと、建築と家具が融合したインテリアとが相乗効果を生んで、小さな家の閉塞感を解消し、豊かな生活を実現させた最良のモデルケースとなりました。

◆建築データと建築家プロフィール


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