パソコン・PC

持ち運びも簡単!使い方自在の超小型スティック型PC

マウスコンピューターより手の平サイズのスティックPC「m-Stickシリーズ MS-NH1」が発売された。コンパクトサイズの中にCPU、メモリ、ストレージも内蔵。HDMI端子を搭載しており、ダイレクトにディスプレイやテレビに挿すだけで使えるのだ。

コヤマ タカヒロ

執筆者:コヤマ タカヒロ

デジタル・白物家電ガイド

挑戦的なPCを数々提案しているマウスコンピューターから、驚きのPCが登場した。それが、スティック型PC「m-Stickシリーズ MS-NH1」だ。USBメモリよりも一回り大きな、それでも手の平に収まるサイズのPC。このなかにCPU、メモリ、ストレージなどPCを操作するために必要な機能がすべて収まっているのだ。その使い勝手と実力をチェックしてみよう。
製品写真

m-Stickシリーズ MS-NH1


コンパクトな本体をHDMI端子に直付けするだけ

本体構成は非常にシンプルだ。スティック状のボディには、HDMI端子が備え付けられており、それを液晶ディスプレイやテレビなどのHDMI端子に直接差し込むだけ。端子が隣りあう端子などに鑑賞する場合に対応するため、HDMI端子の延長ケーブルも同梱されている。本体サイズは幅100mm×高さ9.8mm×奥行き38mm、質量は約44gだ。

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USB2.0端子をひとつ搭載する。


本体に搭載する拡張インターフェイスはUSB端子が1基とmicroSDスロットのみ。あとは電源をとるための端子だけだ。

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microSDスロットでストレージ容量を拡張できる。


ネットワークへの接続やキーボード、マウスなどは基本的にはワイヤレス接続を想定している。ただし、初回起動時にはUSB接続のキーボード、マウスが必要で、またそれらを同時に接続するためには、USBハブも必要となる。ワイヤレス機能としては、IEEE802.11b/g/nと、2.4GHzの無線に対応。また、Bluetooth V4.0 + LEにも対応している。

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電源ボタンと電源供給用のmicroUSB端子が並ぶ。


基本性能は決して高くないがWeb閲覧なら十分

PCとしての基本性能をチェックしてみよう。搭載するCPUは、モバイル機器などにも採用される「Atom Z3735F(1.33~1.83GHz)」だ。低消費電力ながら、クアッドコアを内蔵しているのが特徴で、メモリは2GBを搭載。ストレージは32GBのeMMCを採用しており、64GBストレージを内蔵する上位モデル「MS-NH1-64G」も台数限定で追加販売がスタートしている。グラフィック機能はCPU内蔵のものを利用するが、最大1920×1080ドットでの出力に対応している。

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デスクトップ画面


メモリとストレージ容量の低さは若干気になるものの、負荷の高い作業を行わなければ全く問題はなかった。32GBのストレージは初期状態で21.7GBが空いており、オフィスのインストールも可能(付属はしない)。多くのデータを保存したい場合は、32GBなど大容量のmicroSDカードを利用するといいだろう。

接続は非常に簡単でリビングPCとしてうってつけ

では早速接続設定を行う。今回は、手持ちの24インチ液晶ディスプレイに接続。キーボードとマウスはロジクールの「Wireless Combo MK270」を利用した。1つの専用USBレシーバーで、キーボードとマウスが接続できるので、こういったシーンで便利だ。

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電源用のUSBケーブルとコンセント、延長用HDMIケーブルが付属


HDMI接続と電源ケーブルの接続を行った後、電源ボタンを押すとすぐにWindows 8.1の初期設定画面が表示された。ここからは他のメーカー製PCと全く同じだ。テーマやユーザーなど登録するだけで、拍子抜けするほど簡単に設定が行えた。
本体のUSB端子を明けておきたいなら、ここでBluetoothキーボードやマウスを登録しておくといいだろう。

Windows 7までは表示できていた、PCの性能を数値で示すWindows エクスペリエンスが、Windows 8.1では表示できなくなっている。しかし、実はその機能自体は内蔵されているため、下記結果を記載する。

  • システムスコア  3.9
  • メモリスコア 5.5
  • CPUスコア 4.9
  • CPUサブスコア 5.5
  • ビデオコンコードスコア 5.4
  • グラフィックスコア 3.9
  • Dx9サブスコア 4.0
  • Dx10サブスコア 0.0
  • ゲーミングスコア 4.0
  • ディスクスコア 7.15

数値の低い「Dx10サブスコア」は非対応ということだが、これはPCゲームのための機能なので「m-Stickシリーズ」にはあまり関係ないといえる。CPUスコアはクアッドコアだけあり、それなりに高い印象だ。全体のスコアは低めだがこれはグラフィック性能が足を引っ張った結果。通常のWeb閲覧や、オフィスソフトの利用なら全く問題はなさそうだ。

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液晶ディスプレイに接続した


ではスティック型PC「m-Stickシリーズ」はどのように使うのだろうか。筆者が考えたのは2つ。ひとつは、リビングにある大画面テレビの空いたHDMI端子に接続する方法だ。これなら、リビングテレビでさっとYouTubeを見たり、また、PCでなければ再生できないコンテンツなども楽しめる。

また、もうひとつが、モバイルしてしまうパターンだ。キーボードとマウスというインターフェイスも持ち歩く必要はあるが、会社と自宅の両方に液晶ディスプレイやテレビがあれば、難なく持ち歩ける。出張先のホテルのテレビに接続するなんて使い方もできるだろう。

さらに4月1日にはファンを内蔵した新デザインモデルも登場。低価格な32GBモデル、大容量の64GBモデル、そしてCPUファンを内蔵し、負荷の高いシーンでも使える新デザインモデルと選択肢は大きく広がっている。
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ファン内蔵の新デザイン m-Stick PS01F


タワー型や一体型、そしてノート型に続く全く新しいPCの形。この先さらに注目は集まりそうだ。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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