とことん考えられた使い勝手が秀逸
今回は、ジャガイモのポタージュを作ってみました。まずは、玉ねぎを刻んでパターで炒めます。普通なら、包丁で玉ねぎをみじん切りにし、鍋でバターを溶かして炒めなくてはなりませんが、このマシンなら、刃の付いた底部分全体にヒーターが内蔵されているため、ヒーターをONにしてバターを入れると、直ぐに溶けだします。そして、そのまま半分くらいにカットした玉ねぎを投入し、撹拌スタート! あっと言う間にみじん切りのバター炒めが完了。刻んで炒めるまでが一気にできてしまうことに、ものすごいオドロキと感動を覚えました。
次に、適当な薄さにスライスしたジャガイモと水とコンソメを投入して約20分加熱。しばらくすると、電気ケトルのように、ぐつぐつと沸騰してきます。要は、材料を入れたらタイマーで加熱時間を設定し食材が柔らかく煮えるのを待つだけでOK。材料が煮えたら、スピード2の速さでかき混ぜるだけ! あとは、塩コショウで味を調えれば、ポタージュスープのできあがり。本当に、このブレンダー以外は何も使わずに、手作りのポタージュスープができてしまいました。
左上:玉ねぎのバター炒めも容器で直接できます!/右上:食材をぐつぐつと煮ている様子/左下:柔らかくなった食材を一気に撹拌してポタージュ状にしてできあがり/右下:フタにある計量カップを取り外すせばそこから仕上げの生クリームなどを投入可能
フタの一部が計量カップになっているのもユニークなところ。付属品として計量カップがセットになっていても、つい迷子になってしまいませんか? でも、このように容器のフタの一部としてはめ込まれていけば、そんな心配もありません。さらに、計量カップを外すと、その部分は穴が空いているので、ココから材料が投入できるといカラクリも! 例えば、生クリームなど仕上げ直前に入れたい材料は、この軽量カップで量って最後に上から投入するといった使い方ができるのです。本当に隅々まで良く考えられていると感心してしまいました。
スピード調節・火加減・タイマーを上手に使いこなそう
パネル部分では、4段階のスピード調整・断続・混ぜるなどの撹拌調整の他、3段階の温度設定とタイマー時間などがセットできる
スピード調節は4段階。熱い食材の調理は、スピード1~2までが推奨です。その他に、冷たい食材や加熱調理中に食材を刻んで炒めたりする時に利用する「断続」モードと、加熱中などにゆっくり撹拌して木ベラで混ぜるような効果がある「混ぜる」ボタンがあります。これは、一度作ったスープをあたため直す時などにも便利でしょう。肉や魚、粘り気の強いものや乾物のような固いモノは砕くことはできませんが、製氷機の氷程度は大丈夫です。強いて言えば、運転音がやや大きいので、気になる人は店頭で確認をしてみて下さい。
機能が多くても、お手入れは簡単
お手入れが必要なパーツ類
お手入れが必要なパーツは、フタと軽量カップ・ガラス容器・ヒーター付き6枚刃(パッキン含む)の4点。いずれも水洗いができます。ちなみにガイドは、使用後、ガラス容器にぬるま湯を入れて1~2滴の洗剤をたらし、スイッチを入れて撹拌。中で軽く泡が立つので、これだけでも、羽根と容器内部の汚れがそこそこキレイに落ちます。その後、分解して汚れが落ちていないところだけをブラシなどでこすって終了。お手入れ自体はそんなに大変では無いと感じました。
海外サイズで大き目、出したままにできる場所の確保を!
やはり海外仕様でサイズは大き目で存在感アリ
黒を基調としたシンプルなデザインですが、日本製のミキサーに比べるとひと回り大きいため、それなりの存在感はあります。また、厚めのガラス容器やヒーター内蔵のため、製品自体もやや重く、どこかに収納して使う時に出し入れするのは大変でしょう。ジュース~スープまで、このマシンの機能をフル活用するためにも、是非、キッチンに出したままにしておきたいものです。購入時には、必ず設置スペースを確保しておきましょう。
価格以上の働きっぷりで、満足できること間違いなし!
従来のミキサー(ブレンダー)であれば、別の調理器具を使わなくてはできなかったことが、この製品なら、刻む・煮る・まぜるが一台でできるため、本当に簡単にスープができてしまいます。加熱ができるということが、ミキサー(ブレンダー)の使い勝手をこんなにも変えるのものかと、この機種を使って本当に驚かされました。今までのミキサー(ブレンダー)と比べてると、各段にその活用範囲は広いので、価格以上の働きをしてくれること、間違いなしです。できるだけ手作りはしたいけど時間が……という方に、まさにおすすめの一台です!