歯・口の病気/歯痛・歯の異常

3年ぶりの歯科治療で見つかる病気 Best5!(2ページ目)

臨床でもときどき目にすることのあるのが3年ぶりの来院。過去のカルテから3年という時間がどんな口の中の病気につながるのか? 臨床の経験からBest5を紹介します。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド


第2位 虫歯

前回の治療から3年ほどすると、自覚症状や見た目の変化がなくても虫歯が見つかることがあります。特に見つかりやすいのは、歯と歯の間の虫歯です。さらにかぶせたり、金属などをはめ込んである場合には、その周囲や内部にできた虫歯が見つかることもあります。

ブラッシングをしっかり行ない、きちんと口腔環境を維持していれば、3年程度では小さな虫歯も見つからないかもしれません。しかし過去に虫歯の治療を頻繁に行なっていたような経験があれば、3年間のノーチェックはかなりリスキーだと考えてもよいと思います。


第1位 歯周病・歯肉炎

3年ぶりの来院で程度の差はありますが、ほとんどの人に起こっているのが歯肉の炎症です。非常に良いブラッシングを行なっている人でも、3年間で下の前歯の裏側に歯石が付着して軽い歯肉炎になっているのが普通だからです。逆に考えるとどんなにブラッシングに自信がある人でも、歯ぐきに関して3年間メンテナンスフリーは難しいということになります。

これまでの経験では、以前歯周病が中程度以上進行していて、3年の治療ブランクがある場合には、さらに歯周病が進行して深刻な状態になっていることが多いようです。この場合は、簡単な歯石取り(スケーリング)では完治せず、抜歯や歯周病の外科手術といった治療が必要になることがあります。


歯は毎日使うもの。日本の歯科診療は健康保険のカバーが広範囲で歯科医院の数も多く、実は恵まれた環境です。これを利用しない手はありません。せめて1年に一度は検診するようにしましょう。

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