第5位 慢性根先性歯周炎(まんせいこんせんせいししゅうえん)
真ん中は抜歯になるほどダメージが大きい
レントゲンでの特徴は歯の根の先端に黒い影が写ります。影が大きくなると噛むと鈍い痛みや重いような感じがあり、何となく違和感程度で感じられることが多いようです。
無症状のまま数年~数十年もかけてゆっくり進行することもありますが、次第に巨大化して膿などが溜まる量が増すため、ある日突然痛くなったり、歯ぐきに膿の出口となる「おでき」ができたりします。かぶせたものなどを外して根の治療を行なうか、状態が悪ければ抜歯します。
第4位 噛み合わせ不良
あごの動きと歯並びがマッチしない場合には、歯が噛むたびに揺らされたりして、歯周病の進行を早めてしまうことがあります。また知覚過敏が起こることもあります。特に就寝時の歯ぎしりが多い場合には要注意です。噛み合わせ不良は、1年程度でも噛み合わせの力で歯が動いたり、歯の噛む面が均一に摩耗しないため、調整が必要になることも多く、3年経過していると思った以上のダメージを受けている可能性があります。ひどい場合には抜歯につながる大きな問題になっていることもあるので注意が必要です。
治療方法は口の中の歯並びなどのバランスがくるわないように歯を削って、噛み合わせ調整を行なうことで歯を守ります。噛み合わせは虫歯や歯周病などの病気の遠因になっていることが多いので、予防の観点から見ても過度な負担がかかっている場合は、調整した方が歯が長持ちしやすくなります。
第3位 知覚過敏
これが3年ぶりの来院の動機となることも多いようです。歯並びによっては、歯ぎしりなどが原因で歯にストレスがかかり、その力が歯ぐきのそばの根元付近の表面にマイクロクラック(エナメル質の細かいひび割れ)を起こさせて、そこから少しずつ歯の破壊が起こるようになります。この場所はブラッシングが繰り返されるため、蓄積されるとまるで歯ブラシで削り取られたように見えてくることがあります。こうなると知覚のある象牙質が露出するため、知覚過敏症状が現れることがあります。治療は露出した象牙質を樹脂や薬で保護して、噛み合わせの調整などを行なうのが一般的です。
また歯と歯の間にものがはさまったままになっていると、歯と歯の間の歯ぐきが炎症を起こして、歯が敏感になり知覚過敏になってしまうケースもあります。この場合、歯周病の治療、噛み合わせの調整などを行い、さらに歯と歯の隙間を適切な間隔にするため、詰めたりかぶせたりして治療します。