2012年夏ドラマの傾向“何週か見なくてもOK”
夏に多いドラマと言えば、一話完結で見やすい刑事・事件もの。その中でも最も特徴的なのは、フジ系22時の木曜劇場枠『東野圭吾ミステリーズ』。タイトル通り、東野圭吾の短編小説が原作です。唐沢寿明、松下奈緒、観月ありさ、反町隆史、長澤まさみと、毎回主役が変わります。ナビゲーターとして中井貴一が全話に登場します。
刑事・事件ものの老舗、テレビ朝日系は定番路線。水曜21時『新・警視庁捜査一課9係』、木曜20時『京都地検の女』の2つは昨年2011年夏と同じ組合せ。4月『新・おみやさん』の初回に鶴丸あや（名取裕子）がゲスト出演したお返しに『京都地検の女』初回2時間スペシャルに、今度は鳥居勘三郎（渡瀬恒彦）が出演します。
木曜21時は昨春の水曜21時枠に放送した上川隆也主演の『遺留捜査』。糸村聡（上川）が前作の警視庁から所轄の月島中央署に左遷、そのため上川隆也以外のキャストは一新。課長・斉藤由貴、係長・八嶋智人、署長・三宅裕司と、刑事ドラマぽくない面々で固めます。
日本テレビはというと、土曜21時枠に仲間由紀恵主演の『ゴーストママ捜査線～僕とママの不思議な100日～』を放送開始します。小学1年生のとんぼは、母・蝶子（仲間）の形見のメガネをかけてみると幽霊となった母が見える、というストーリー。息子が心配なゴーストママと弱虫息子のコンビが事件を解決します。スタッフの大半は『ごくせん』組。
TBSに多い“学園＋事件もの”
夏休みを挟み、ドラマを展開しやすい学園ものですが、今回は事件ものとの合体パターンがTBSに目立ちます。TBS系木曜20時枠は、警察学校が舞台の『ビギナーズ』。警察学校といえば一年前、裏のテレビ朝日系で『陽はまた昇る』がありましたが、こちらは警察学校のなかでも成績下位を集めたクラスが舞台。Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔、同じく北山宏光、ヒロインの剛力彩芽らが警察官を目指します。
TBS系月曜20時は、これも東野圭吾原作の『浪速少年探偵団』。小学校の臨時講師のしのぶ（多部未華子）が周囲で起こる事件に首をつっこみ、子ども達と一緒に解決していきます。共演に小池徹平、山本耕史、木村文乃、斉藤由貴、温水洋一、段田安則、小日向文世、松坂慶子と地味に豪華。子役も大阪が舞台なのでまえだまえだの二人に、『カーネーション』糸子（幼少期）の二宮星、それに濱田龍臣、八木優希と実績のあるメンバーをそろえてきました。
同じく、TBS系金曜22時枠は『黒の女教師』。高校の生物教師で進路指導担当の夕子（榮倉奈々）は、裏では学園の様々な問題を法を破ってでも解決、ただし「時間外手当」として報酬を要求するスーパー教師。古典のすみれ（市川実日子）、美術の彩（小林聡美）とトリオを組みます。生徒役には松村北斗、千葉雄大、大野いと、西井幸人、土屋太鳳、山崎賢人、竹富聖花、広瀬アリス、太賀、杉咲花、藤原令子、上遠野太洸、中条あやみ 等。
TBS以外では、フジ系22時の関西テレビ枠で98年に大ヒットした『GTO』をワイルドキャラEXILEのAKIRAでリメイク。松嶋菜々子の演じた女性教師も、同じく朝ドラ出身の瀧本美織。生徒役には川口春奈、高田翔、森本慎太郎、西内まりや、本田翼、宮崎香蓮、白濱亜風、中川大志、山田裕貴、鈴木伸之、佐野岳、高月彩良、高良光莉、新川優愛 等。 『黒の女教師』の生徒役とともに誰がブレイクするかが見ものです。「ワイルドだろ？」のスギちゃんも出演します。
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