和紙畳・置き畳の簡単リフォーム
畳の弱点を克服すれば、静か・快適・安全に暮らせる
畳は寝転んだ時に気持ちよく、日本人になじみ深い床材です。畳は直接触れた時に気持ちいいのはもちろん、調湿性に優れているので梅雨などの季節でもサラサラ気持ちよく、防音性能や断熱性能はもちろん、クッション性も高いので静かに快適に安全に暮らすことができます。温泉旅館で靴もスリッパも脱いでごろっとすると心からくつろげます。畳が快適な部屋にリフォームすれば、家の中にもそんな空間が生まれます。
最近では、住宅の高気密化によるダニ・カビの問題、メンテナンスの大変さ、何よりインテリアの嗜好の変化によるフローリング全盛時代の到来などから、畳を見掛けることが少なくなりました。
しかし畳の魅力は捨てがたく、「本当は畳が欲しかったんだけど……」という声もよく聞きます。そこで、畳の弱点を克服した新型の畳を使うリフォームの工夫で、畳のいいところを取り入れた、快適な家作りをしていきましょう。
和紙畳・置き畳の簡単リフォーム
和紙を編んだ畳表でダニ・カビ対策!畳屋さんで表替えOK
弱点を克服した畳の1つめは和紙畳です。和紙畳とは、通常はイグサで編んである畳表の代わりに、和紙をこよりにして編んだ畳表を使った畳のこと。建材畳床(※)と組み合わせればダニやカビの発生がほとんど無く、とても丈夫なのが特徴です。(※)建材畳床:ワラではなく、ボードやポリスチレンフォームでできた畳芯のこと。
調湿性や撥水性にも優れた和紙畳。湿気の多い季節でもサラサラ気持ちよく暮らせる。カラーも豊富。(健やか畳/大建工業)
和紙畳にリフォームすれば、色あせがしにくいので、日焼けがし難く耐久性はイグサの約3倍。表替えの頻度が少なくて済み、肌にふれる感じも少し柔らかくて、気持ちがいい床になります。和紙畳の表替えは町の畳屋さんで普通にやってもらえますので、メンテナンスも安心です。
和紙畳はカラーが豊富なのも魅力です。リビングの一角に和室コーナーがある間取りの場合、畳のカラーの選び方によって部屋全体のイメージが大きく変わります。洋室から続く和室リフォームのコツは下記でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
■和室リフォーム+リビングのコーディネート
和紙畳・置き畳の簡単リフォーム
フローリングの上に置くだけ!夏はサラサラ冬はコタツを楽しむ
リビングの一角に畳を置くだけの超簡単リフォームもあります。和室を作るリフォームは床組から工事する必要があるので大掛かりになりがちですが、置き畳を使えばポンと置くだけのリフォームで、簡単に和コーナーができ、夏はサラサラ冬はコタツを楽しむ暮らしができます。畳コーナーが作れる収納ユニット。テーブルと組み合わせてソファーの代わりにすることもできる。固定する工事が必要(畳が丘/パナソニック)
ただし注意したいのが床の段差です。薄いタイプは手軽ですが、2cm前後の厚みはつまずきの原因となりやすいので注意が必要です。畳の下に収納ボックスがついている段差が大きいタイプは、いったん腰かけてから乗ることができるので、つまずきの危険性は減らせます。
畳の下は収納にピッタリな空間です。畳1枚分の下が全部収納になる床下収納の様子を下記でご紹介していますのでご覧になってみて下さい。
■収納リフォームで目からウロコの空間活用
和紙畳・置き畳の簡単リフォーム
畳を変える時には床暖房の設置も一緒に
床暖房でぽかぽかの畳は気持ちのいい部屋に。畳を入れ替える時が取り付けのチャンス(畳/大建工業)
床暖房用の畳は、熱伝導がよく耐熱性がある薄手のタイプです。畳の入れ替えをする時に一緒に工事をすれば、思ったより手軽に設置できます。
床暖房リフォーム成功のコツは下記にご紹介していますのでご覧下さい。
■床暖房リフォーム、本当に暖かくなる?
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