最近また成長した言うかな、照れみたいなものが出てきたみたいなんや。
ときどき、オレと一緒にテレビに出ることがあってな、
今までは、普通にテレビに出てたんやけどな、
最近はどうも照れくさいみたいな感覚が芽生えてきたらしい。
テレビに出るいうことをちょっと嫌がるようになったんや。
これまでは、小さなころから、テレビをつければ、パパがテレビに映ってて、
パパのお友だちもたくさんテレビに出てて、
テレビと日常の区別があんまりなかったんちゃうかと思う。
でも、最近、テレビに出るということは普通やないということがわかってきたんやろうな。
学校の友達はテレビに出ないけど自分だけ出てる、
みんなに見られていろいろ言われるということがわかってきたんやな。
逆に番組を見ながら、「この番組にパパが出てたら、ちゃうやろな」なんて
生意気なことも言うようになったわ。
たしかに指摘通りやねん。
どういう意図で番組が作られとって、
そのためにはどんな映像やら出演者やらが必要で、
どんな場面が必要かという視点で番組を見るようになってきたんやろな。
そうやって父親の仕事の意味を少しずつ理解するんやろな、子どもは。
同じ仕事をするかどうかなんてわからへんけど、どんな仕事をするにしても、
父親の働く姿から仕事の意味を考えることはええことでしょ。
そのうち番組見ながら、オレにダメ出ししよるかもしれへんな！
（Text: Toshimasa Ota）
