マレーシアのインド系料理の特徴
バナナの葉っぱをお皿にしたバナナリーフカレーは、目の前でサーブ
マレーシアでインド料理を味わうときのポイント。それは、南インド料理は屋台(または庶民派レストラン)で、北インド料理は高級レストランで、ということ。たとえば屋台では、バナナリーフカレー、炊き込みご飯のブリヤニ、パリッと薄焼きのトーサイ、ロティチャナイなどの南インド料理を堪能することができ、それに対して、冷房のきいた高級レストランは、バターたっぷりのバターチキン、ふわふわナンなどの北インド料理が味わえます。聖なる牛は食べず、脂ののったマトンを重宝。ロティチャナイ、ムルタバ、タンドリーチキン、カシミールナン、マトンブリヤニなど、どれも本格派揃いです。
マレーシアのインド系料理1 バナナリーフカレー
油分を通さないバナナの葉。パパド(せんべい)、カレーは食べ放題
庶民派レストランのバナナリーフカレーは、日替わりの定食のようなもの。「バナナリーフ!」とお店の人に注文すると、バナナの葉っぱが目の前に置かれ、続けておかずとご飯が順番に盛られます。おかずといっても、ピクルスや野菜揚げなどの軽めの惣菜系。次に、カレーの入った3~4種類のアルミの容器をお店の人が持ってくるので、好きなカレーを指さしし、ご飯の上にかけてもらいます。パリパリのパパドも付いてきます。
マレーシアのインド系料理2 ロティチャナイ
焼きたてが最高のロティチャナイ。ピザ職人のように、空中で生地をのばす
別名プラタともよばれる、ロティチャナイ。油を練り込んだ生地を薄くのばし、それを折りたたんでから、鉄板で焼き上げるパイのような料理で、マレーシアのインド系ホーカーで見かけるもっともポピュラーな軽食です。プレーンのほか、ピサン(バナナ)、タロール(卵)、サディン(イワシ)、チーズなどの具入りも人気。ソースはカレーで、具なしのカレーが無料で付いてきます。注文が入ってから目の前で焼いてくれるパフォーマンスも必見です。
マレーシアのインド系料理3 トーサイ
薄焼きのトーサイ。スパイスの広がりを味わえるカレーがぴったり
トーサイやドーサと言われる、南インド料理の代表メニュー。インド系の庶民派レストランで提供されています。パリパリに薄焼きにした生地を筒状に丸めた状態でサーブ。カリッとしたクレープのような食感です。これもソースはカレー。ダール(豆)、野菜、ヨーグルト系のカレーが3種類ほど無料でついてくるので、それに浸して召し上がれ。プレーントーサイ以外に具の入ったものもあり。薄焼きなのであまりお腹にはたまりません。
マレーシアのインド系料理4 ムルタバ
多種のスパイスを効かせたひき肉があとを引くムルタバ
スパイスを練りこんだマトンや鶏肉のひき肉を小麦粉の生地で包み、鉄板でじゅっと焼いたもの。インド系庶民派レストランの人気メニューで、インド版のお好み焼き、インド版の餃子、などと言われています。在馬日本人にも人気です。お肉がたっぷり入っているので、夕食として食べても腹持ちがいいです。これまたソースはカレーで、カレーをかけながらいただきます。クミン、コリアンダーなどのインド系スパイスが効いているので、ラッシーやマンゴージュースなどの甘いドリンクを合わせるのがおすすめです。
マレーシアのインド系料理5 タンドリーチキン
炭火で香ばしく炙られたタンドリーチキンは定番ながらもおさえておきたい
日本でもおなじみタンドリーチキン。炭を入れたタンドールという窯に串刺しにした状態で入れ、高温で焼き上げる香ばしい料理です。ヨーグルトに漬けこむので、肉質はやわらかでジューシー。冷房の効いた高級インド系レストランの定番メニューですが、ときに屋台で味わえることもあります。ただ、ついビール!と頼みたくなるのですが、インド系屋台の場合、ママッと呼ばれるインド系イスラム教徒のための店が多く、お酒はありません。
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