補助犬の育成をみんなで応援する「ワンスリーサポートプロジェクト」
日本における実働犬としての盲導犬の数は1,067頭、聴導犬39頭、介助犬59頭です(2012年4月1日現在、厚生労働省ほじょ犬情報より)。必要とするユーザーさんの数からすればまだまだ足りないのが現状。一つには育成費の問題もあります。各育成団体によってばらつきはありますが、200万~300万円は必要とするところが多いようです。当然、充分な費用があればもっと補助犬を育てることができるでしょう。アニドネではワンスリーサポートプロジェクトと称して毎月1,000円~の寄付を募り、みんなで補助犬を育てていこうという企画も設けています。現在は聴導犬の候補生であるトゥルーという犬の育成を応援中。特に聴導犬の場合は保護された犬の中から適正のあるコを選ぶというスタンスをもって活動していますので、殺処分ゼロを目指す、そして補助犬の育成という両面での意義を含んでいます。
ペットと音楽とのコラボ
また、アニドネではある音楽イベントに協力しています。それは、「Happy Music Festa」。犬猫好きのミュージシャンが集結して殺処分ゼロを目指すチャリティーイベントです。昨年2011年度は、トータス松本さんや斉藤和義さん、BONNIE PINKさんなどの有名ミュージシャンがペットへの熱い思いを胸に熱唱しました。コンサート会場では里親会やペットの写真展、寄付コーナーなどが設けられており、音楽を楽しみつつペットを巡る現状を知ることができたり、寄付という形で貢献できたりします。今年も9月に東京と大阪でコンサートが予定されているとのことですので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。昨年2011年度の内容については、「Happy Music Festa」のHPをご覧ください。なお、このイベントの関係者に向けて、日本のペット事情をもっと知ろうという主旨で開かれている勉強会の講師をアニドネの西平さんが務めていらっしゃり、その講義の様子も動画でアップされています。
日本の現状でできることを考えたい
「海外には大きな動物保護組織が存在しますが、その中には国からの補助金を得ずに寄付金で運営がなされている団体が多くあります。日本にも保護団体を始めとして様々な団体がありますけれど、横つながりができているとはあまり言えない現状です。でも、殺処分をゼロにしたいという願いはみなさん同じなんですよね。どこかしらタテ割りの感があるのは否めない、それが歯がゆいところです。個人や団体、企業、いろいろな人たちがリンクし合えば何かを変えられる可能性はあるんじゃないでしょうか。それに、西洋諸国は動物先進国、日本は動物後進国と言われたりもしますが、本当にそうでしょうか? イギリスで動物愛護の精神が根づいたのは歴史的に動物虐待の事実があったことの裏返しとも言えます。一方、日本では民族的に動物は自然の一部といった意識がDNAに染みついていると思うのです。殺処分という現実がまだあること、それをどうにかしなければいけないこと、動物としての犬や猫たちをもっと理解してあげられる目をもつことが大切。そういうことに多くの人が気づけさえすれば日本にも日本だからこその素晴らしい動物福祉文化が根づくような気がするんです」そういう日が近い将来にやって来ることを願いつつ、西平さんたちスタッフの方々は日々奔走していらっしゃいます。
日本の場合、ボランティア文化や寄付文化は海外に比べて育ちにくいと言われてきました。しかし、今回の大震災をきっかけに、それまで自分には縁がないと思っていたボランティアや寄付という体験をした方も多いのではないでしょうか。アニドネの寄付対象団体の中には被災犬を扱っているところもあります。殺処分問題にしても自分も何かをしたい、でも何をしていいのかわからない、できることがない、そう思っている方も多いでしょう。しかし、ほんの小さな行動が大きな結果へとつながることもあります。何かをしてみたい、寄付ならできる、そう思った時にはこのアニドネを思い出してみてください。
関連サイト:
アニマル・ドネーション(Animal Donation)
Happy Music Festa
画像提供:
アニマル・ドネーション(Animal Donation)