基本性能:確かな技術とバランスの良さは見事
新たなサイクロン機構は、2つのサイクロンでゴミをしっかり分離
進化した独自のサイクロン機構で基本性能がますますUP。しっかり吸い込み、いつまでもそのパワーを持続できるようになりました。また、ゴミを圧縮する機構や排気のきれいさ、静音性、使いやすさなど、どのポイントをとっても性能が高いと感じます。従来の製品とは一線を画した、完成度の高さを実感できるモデルとなっていると言えるでしょう。
メンテナンス:手間がかからず手入れもしやすい
ダストカップ内の細かなゴミは圧縮され、舞い上がりを防ぎます
デュアルトルネードシステムでゴミを圧縮する機能もあり、ゴミ捨て時の舞い上がりは少なめ。実際にゴミを吸ってみると、綿ぼこりがしっかり固まりになっていました。ガイド宅は犬の毛が多かったので、ぱっと見た印象は塊に見えなかったのですが、ダストカップから出してみると、ほぐれることなくまとまったまま捨てることができました。これならサイクロン特有の舞い上がりもかなり軽減されるでしょう。
ダストカップと12気筒サイクロン部分は全て分解して丸洗い可能
12気筒のサイクロン部分も手入れは必要ですが、ここに溜まるホコリはわずかな量です。UV除菌システムも搭載されているので臭いの心配もなく、1ヶ月から長ければ数ヶ月はお手入れをしなくても大丈夫でしょう。お手入れする際は、分解して丸洗いするだけ。少しパーツが多くてややこしい感じはしますが、思った以上に簡単に分解・組立ができました。
独自性:細部にまで行き届いた個性あり
ノズルの先にLEDLライトが搭載されていて暗い家具の隙間もしっかり目視して掃除ができるのは、オンリーワン仕様
今年はフィルターのない新たなサイクロン機構がメインとなっていますが、これまでも独自のサイクロンシステムを開発したり、ノズル先端にLEDランプを搭載し暗いところでも埃が見えるようになっていたり、持ち手の形状で操作性を向上するなど、随所に独自の開発力が伺えます。性能面だけでなく、使い勝手も含め、独自性をますます発揮してくれることを期待しています。
デザイン:東芝らしい男好きしそうなハードな印象
本体をちょっと持ち上げたい時、どうしてもダストカップを外す部分に手が出てしまうデザインは改良の余地あり
12気筒のサイクロンが外部からも見え、メカ好きには好まれるデザインでしょう。しかしややゴツイ印象もあり、好き嫌いが分かれるかもしれません。また、気になるのが本体を持ちあげる部分のデザイン。本体後方にハンドルはあるのですが、ちょっと持ち上げようとする際、ついダストボックスのサイクロン部に手が出るデザインとなっています。そのサイクロン部分は安全上のため簡単に外れる機構となっていて、今ひとつ使い勝手を悪くしています。この部分をつかんで持ち上げて欲しくなければ、つかめない形にするなど、もう少し改良して欲しいと思いました。
コストパフォーマンス:価格はやや高いが満足度も高い逸品
現時点での市場価格は、8万円超え。他社の同ランク機種が10月~11月発売と半年経っているため価格が下がっていることもあり、やや高めの価格と感じてしまいます。しかし、吸引力の持続・静音性・操作性・メンテナンス性など、全てにおいてかなり高いクオリティになっているので、使ってみれば高い満足度は得られると思います。今までいくつかのサイクロン掃除機を試して不満を感じていた人に、ぜひ一度手に取って欲しいと思います。