貯金生活における投資とは?
投資で攻めるにしても、生活を守れるお金がなくてはいけない。それが、攻めるための“土台”。
貯金と投資とは、一見対極にあるように感じられるかもしれません。多くの方は「貯金=堅実」「投資=山っ気のあるもの」と捉えていることが多いようです。
しかし、山っ気があるのは投資ではなく「投機」。投資のほうは決してギャンブルではなく、資産を築くための有効な手段と言えます。すでに投資をしている方も、怖くて手が出せない……という方も、貯金生活における投資の考え方を参考にしていただければ幸いです。
「守るお金」は生きていくための土台
お金には「攻めるお金」と「守るお金」があります。簡単に言うと、前者は最悪なくなっても生きていける、自由度の高いお金。あったらうれしいけれど、なくても大丈夫というお金です。後者は、絶対に守らなければならない、生きていくために必要なお金です。生きていくために必要なお金とは、生活費のことです。生活の予備費、万が一に備えた蓄え、出産、進学などライフイベントに必要なお金は、守るお金として確保する必要があります。そのためには、必要な時に手元に準備できるようにしておかなくてはいけません。
そう、守るべきお金は間違っても「株式投資に回してもっと増やそう」とするものではありません。
「守るお金」の上にある「攻めるお金」
攻めるお金は、守るお金の安定の上に存在します。「守るお金=現金や預貯金」が全然ない人は、攻めるお金のことを考えている場合ではありません。収入が途絶えた時に、生活は大きく揺れます。耐震強度不足のもろい建物のようなものなのです。守るお金という土台がないのに、いきなり投資を始めたいという方もいますが、これはナンセンス。一獲千金で土台としての守るお金も、攻めるお金も一気に作りたい、などというのもナンセンス。ヤジロベエのバランスが崩れてしまうことを、自ら作り出していることになるのです。
投資という「攻め」をしたければ、まず自分が攻めるお金を形成できる状態にあるのかどうかを客観的にみてみましょう。