預貯金では財産を守れない
相変わらず預貯金の金利は、大手銀行の普通預金で0.02%、1年物定期預金で0.025%とゼロに近い底ばいの水準が続いています。今後も超低金利が続きそうな預貯金。これからも預貯金だけで財産を増やす?
財産防衛のためには、日銀が目標とする物価上昇率以上に財産を増やしていかなければなりません。その実現は預貯金だけでは厳しく、他の金融資産の活用を視野に入れていく必要があります。
リスクの大きな金融商品には抵抗があるという人には「債券」という選択も
「確かに預金の低金利ではお金は増えないけど、株式投資はやったこともないしリスクが大きそうで怖いし……」という方には「債券に投資をする」という選択もあります。債券は国が発行していれば「国債」、企業が発行していれば「社債」、銀行なら「金融債」、都道府県なら「県民債」などと称され、いずれも満期時には額面が償還(返還)されます。固定金利タイプの場合は満期までの間、あらかじめ決められた利息が支払われます。発行元の国や企業などが破綻しなければ、投資した元本や利息が保障されます。高金利の社債を探すのにおすすめにサイト
ネットで高金利の社債を探すなら、「トレジャリーノート」(http://t-note.info/)というサイトがオススメです。個人向け社債の一覧や社債ランキング、地方債一覧などの金利や利回り、募集情報などが幅広く網羅されています。債券選びは利回りだけではなく安全性もチェックも大切
私達には選択の自由もありますが、同時に自己責任が伴います。特に自分自身で債券を選択する場合は格付けのチェックなどの様々なリスク対策が欠かせません。
債券投資信託でリスクを小さくすることも可能
自分で債券を選択したり、その後もリスクをチェックしていくのは大変だと思っている人は、債券投資信託を選ぶのも一考の価値ありです。債券投資信託は運用の専門家が集まる運用会社が、一つの債券だけに投資するのではなく、多くの債券に分散投資し、社債発行企業などの財務状況などもチェックしてくれるので破綻リスクも小さくなり、投資元本の安全性の向上につながります。
一例を挙げれば、社債に投資する投資信託でも円高なので、アメリカの社債に投資する「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」などは、筆者もお気に入りの投資信託です。敢えて格付けが低い米国の社債に投資しますが、その分、高配当を得やすくなっており、徹底された調査体制と分散投資をすることでリスク対策をとっています。昨年もモーニングスターアワード・ファンズ・オブ・ザ・イヤーの高利回り債部門で優秀賞を受賞しています。
この他にも優れた債券投資信託は多くあります。個別の債券投資に抵抗がある方には適しているかもしれませんね。