株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

最高値更新続く「スターバックス株」の魅力とは

スターバックス株は2011年9月から8ヶ月連続で史上最高値を更新中です。92年8月の上場年の安値は0.72ドル(分割後)でしたが、その後2012年4月に58.47ドルをつけ80倍以上に。まだ同社株は買いなのでしょうか?

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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材料豊富で高値更新続くスターバックス

材料豊富で最高値更新続くスターバックス

材料豊富で最高値更新続くスターバックス

1992年にナスダックへ新規上場したスターバックスは90年代に2200%上昇し、マイクロソフトなどと同様、その時代に一世風靡したかつての高成長ブランドに思えるかもしれません。しかし新興国でのブランド浸透により成長を続ける米グローバル消費ブランド銘柄の多くが、現在過去最高値にあるように、スターバックスの株価も成長企業のようなチャートを見せています。

スターバックス株は2011年9月から8ヶ月連続で史上最高値を更新中です。その同社株も、92年8月の上場年の安値は0.72ドル(分割後)でしかありませんでしたが、2012年4月に58.47ドルをつけ、上場来の年平均株価成長率(CAGR)は25.1%となっています。途中の上げ下げを無視すれば、年平均複利で毎年1.25倍に、20年近くも連続で増えてきたのですから、最高の投資対象の一つだったといえるでしょう。

しかし、そんなことは今更言われても済んだ話、20年前の誰の知らなかった時にこっそり買わないとそのような事にならないと、思われるかもしれません。そこで、上場来全ての年の最安値を出し、それぞれ時点から今日の高値まで年平均株価成長率を出してみることにしました。

検証)スターバックス株価上場来の各年の安値から現在高値までの上昇率
 

スターバックス株価上場来の各年の安値から現在高値までの上昇率

スターバックス株価上場来の各年の安値から現在高値までの上昇率


1992年から2011年までの安値から今の高値までのCAGRを日割り計算にて出しています。これで見ると、毎年訪れる安値時に買えば、どの年に買ったとしても上場来通算と同様かそれ以上のリターンを出していることが分かります。

最も分の悪い投資年は2006年8月31日の安値時に投資した場合になりますが、それでも年率平均複利で13.5%づつの利回りを今日まで得たことになります。2006年は米国不動産バブルの最中で、その年においての安値といえども、長期的にはその後の暴落前の高値掴みとなった年でした。それでも10%以上の平均利回りの金融商品などそうあるものではありませんし、全ての年からのCAGRの平均は33.1%もあります。2008年の暴落時に拾えば今日まで年率複利87.8%で回ってきた計算になります。

これらの計算から言えるのは、92年の上場以来高い成長を現在進行形で続けている企業であり、どの年の安値で買い入ったとしても、世界最高クラスのプロファンドマネージャーより高いリターンが稼げた素晴らしい株の一つだということです。
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