尋常ではない包まれ感、感動の乗り心地
最高出力435ps/最大トルク700Nmを発生する、4.7リッターV8直噴ツインターボエンジンを搭載。旧型のSL550に積まれていた5.5リッターに比べ、最高出力を約12%、最大トルクを約32%高めつつ燃費は約22%向上している
決して滑らかとはいえない路面の続くマラガ市内を走り出すと、ものの数分もたたないうちに、乗り心地の良さに感動してしまった。包まれ感が尋常じゃない。それに、静かだ。ウィンドウを上げていれば、たとえ頭上がすぐ空でも、おそろしいほど静か。自分で運転をしているわけじゃないのに、路面を丁寧に舐めながら走っている気分である。
70kmほど助手席を楽しんだ。ドライバー交代地点にさしかかる頃には、筆舌し難い乗り心地の良さにくわえて、フロントバススピーカーによるオーディオサウンドが低いボリュウムでもしっかり鳴ってくれたため、すっかり姿勢はくだけてリラックス、身体が蕩けそうになっていた。
SLS AMGロードスターとはまるで違って、このクルマなら、助手席の女性も大喜びすることだろう。あこがれの女性を誘ってドライブするなら、ぜったいSLクラスである。