男の子育て/子どもの教育・受験

中学受験をしないという選択(2ページ目)

中学受験を「しない」と決めたのなら、それも選択です。その場合、ぜひ何か別のことに徹底的に打ち込むようにしてほしいと思います。中学受験をしていたなら、中学受験に注いでいたであろうエネルギーを、他の何かに思い切り費やすのです。逆に言えば、勉強以外に、思い切り打ち込める何かがあるのなら、中学受験をする必要はないと思います。

執筆者:おおた としまさ

中学受験しないなら、別の何かに打ち込み、「厳しさ」を学ぼう!

野球少年

辛いことを乗り越える経験が必要

さて、こういう話しをすると、「野球と勉強は違う。野球に打ち込むのは楽しいけど、勉強に打ち込むのはかわいそう」という人がいます。でもそれは、単に「野球は楽しくて、勉強は苦痛である」というその人の思い込みでしかないと思います。

イチローだって何度も「野球が辛い」と思ったことがあると思います。何かを本気で成し遂げようと思ったら、必ず「辛い」こともあります。それを乗り越えてこそ、上達があります。それを乗り越えてこそ、本当の楽しさが分かります。それを乗り越える経験こそ、今の教育に足りない「厳しさ」ではないかと思います。

「厳しさ」とは、やたらに怒鳴りつけたり、苦行を押しつけたりすることではありません。どんなに辛くても「成すべき事を成さねばならぬ」ということを経験することが、本当の「厳しさ」だと思います。ゴールデンエイジのころからそういう「厳しさ」に直面してきた人だけが「一流」になれるのだと思います。(ただし、この「厳しさ」が必要なのは、ゴールデンエイジ以降です。それ以前は「楽しみながらたくさんの体験を積むこと」ことが大切といわれていますから、チビタス世代の親御さんは焦らないでくださいね。)

中学受験は、いい学校に入るために仕方なく選択する「手段」ではありません。中学受験という機会を通じて自分の努力で道を切り開く「厳しさ」を経験すること自体が、中学受験をする「目的」なのです。

だから、「中学受験をしないという選択」をしたのであれば、親としては、別の何かの形で、ゴールデンエイジに何かに打ち込み、本当の厳しさを学ぶ経験を、子どもに与えてあげるべきではないかと思うのです。


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