「XBA-1SL」の上位機種は、どんな音がする?
「XBA-1SL」は、新開発のバランスド・アーマチュア型ドライバーユニットを搭載したカナル型イヤホン「XBA-SLシリーズ」の一員です。シリーズ4モデル中、実売価格がもっとも安価なモデルがXBA-1SLだというお話は前のページで出ていますが、それでは、XBA-SLシリーズの上位モデルはどんなイヤホンで、どんな音がするのでしょうか。各モデルの簡単な解説と一緒に、音質の違いをレポートしていきましょう。XBA-2SL:足腰がしっかりした低音
2ウェイ構成の「XBA-2SL」。リズム感や透明感、空気感をクリアに伝える低音が楽しめる
特徴は、XBA-1SLにも搭載されている“フルレンジ”ドライバーに加え、低音再生専用の“ウーファー”ドライバーを追加した2ウェイ構成になっていること。2つのドライバーユニットは“ダブルレイヤードハウジング”でコンパクトに固定され、不要な震動を抑え込んでいます。
重低音まで無理に再生帯域を伸ばさず、ボーカルや楽器などの中域を重視させている点はXBA-1SLと変わりませんし、人によってはXBA-1SLのまとまりの方が好みだと感じるかもしれません。
XBA-3SL:繊細で輝くような中高音
3ウェイ構成の「XBA-3SL」。繊細で輝く中高音の表現力が実に美しいです
このモデルは、中音を中心とした“フルレンジ”と低音用の“ウーファー”に加え、高音再生用の“トゥイーター”を内蔵した3ウェイ構成です。透視図ではいかにも大きく重そうに見えますが、小さなバランスド・アーマチュア型ドライバーを耳の形に添うようにバランスよく配置することで、装着感はじつに快適。身体を動かしてもズレたり外れたりの気配はありませんでした。
サウンドは、キラキラ、さやさやと繊細で輝く中高音の表現力がじつに美しいところが魅力です。空気がスーッと透明になったかのようで、女性ボーカルの艶っぽい声やアコースティック楽器の微妙な表情がよく表現され、ステージの奥行き感が手に取るように分かります。XBA-1SL、XBA-2SLとは音作りがちょっと異なり、女性的な印象でした。
XBA-4SL:スケール感と立体感のある音
4ウェイ構成の「XBA-4SL」。上質で大音量再生でも聴き疲れせず、どんな音楽にも向き不向きを見せないです
サウンドの特徴は、臨場感と立体感です。ジャズのサックスやギター、ボーカルが目前にいるかのように瑞々しく歌い上げながら、ステージ全体の空間や歌手の周囲の空気感まで表現。4つのドライバーユニットが見事に調和し、ヒステリックな音色やガサガサした肌触りをまったく見せません。とにかく上質で、大音量再生でも聴き疲れせず、どんな音楽にも向き不向きを見せないのがいいですね。
【関連サイト】
ソニー XBA-1SL