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高音質イヤホン入門者に最適! ソニー XBA-1SL(2ページ目)

スマートフォンなどに付いてくるイヤホン。その音に満足している人は多くないかもしれませんね。これを実売価格5000円前後のヘッドホンと交換するだけで、音質が驚くほど向上します。その5000円台の高音質入門用ヘッドホンのなかで、いま大きな話題を集めているのが、ソニーの「XBA-1SL」です。

辻村 多佳志

執筆者:辻村 多佳志

ヘッドホン・イヤホンガイド

「XBA-1SL」はどんな音がする?

中高音の伸びが印象的で、ボーカルやジャズなどアコースティック系を中心とした、オールラウンドジャンルを聴くのにおすすめです

中高音の伸びが印象的で、ボーカルやジャズなどアコースティック系を中心とした、オールラウンドジャンルを聴くのにおすすめです

では、XBA-1SLはどんなサウンドを聴かせてくれるのでしょうか。

印象的なのは、欲張っていない、ほど良さの魅力です。バランスド・アーマチュア型ユニットは、重低音の伸びやたっぷりした量感よりも中高音の繊細な表現力に優れた構造なのですが、たしかに音楽の中心を担う中音にエネルギーが集まり、じつに濃密で表情が豊か。

 
女性ボーカルでは、人間の体温やくちびるの潤いのようにウエットな感触もきちんと表現してくれます。“質感”“肌触り”などと表現されますが、このあたりのリアルさは、安価なイヤホンでは決して出せない魅力と言えるでしょう。

最高域や重低域はそれほど伸びていません。しかし、周波数の違いで音がバラバラになってしまう感覚はほとんどなく、大音量再生でも聴きやすいのが特徴です。耳への密着が甘いと中高音がやや荒っぽくなるようですが、全体に嫌味がなく、薄っぺらい金属板をガンガン叩いているような、ヒステリックで雑な音にならないよう、うまく調整されています。よくよく聞き込むと、音がやや整理されているかなとも思えるのですが、音の輪郭をクッキリ明快にクリアに描き出しますので、繊細“感”は十分です。

お勧めの音楽ジャンルは、ボーカルやジャズなどアコースティック系を中心とした、オールラウンドジャンル。地響きがするような大編成のクラシックや、大迫力の低音に飲まれたいダンス系はやや向かないかもしれません。中高音に独特の金属的キャラクターを持たせたアニメソングなども、やや粗が目立ちやすい印象でした。


軽くてコンパクト。耳にしっかりフィット

装着感を優先するか、遮音性を優先するか、自分の好みに合ったイヤーピースを選べます

装着感を優先するか、遮音性を優先するか、自分の好みに合ったイヤーピースを選べます

では、XBA-1SLの装着感、使用感はどうでしょうか。ひと言でいうなら“軽くてピッタリ”。耳の穴にキュッとさし込むカナル型ですから、慣れないと違和感があるかもしれませんが、XBA-1SLに同梱されているイヤーピースを付け替えると、ご自分の耳にしっくり来る装着感が得られるはずです。

装着感と音質を向上させる“ハイブリッドイヤーピース”と、遮音性を追求した“ノイズアイソレーションイヤーピース”の2種類が同梱され、シーンに応じて選べるのも魅力です。

布製のキャリングポーチが付属

布製のキャリングポーチが付属

付属する布製キャリングポーチも携帯時のコード絡みやコード切れ防止に便利。上位機種にはハードケースが付属しますが、個人的には布製でも十分だと感じます。

 
次のページでは、「XBA-1SL」の上位機種について解説します。


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