大和ハウス 「エコ」のポイント
- 家庭用蓄電池を自社で供給
- スマートハウス新仕様「スマ・エコ オリジナル2」
- 蓄電池とエアコン制御が可能な次世代HEMS
具体的には、「エリーパワー」という会社を有しており、そこで家庭用だけでなく産業用の蓄電池も供給しています。これはつまり、大和ハウスが家庭用蓄電池の可能性に早くから着目していたということで、大和ハウスの人たちが「住まいのこれから」について良く考えていた結果だと思います。
東日本大震災以降の電力不足の折、家庭用蓄電池に対する社会的な関心が高まりました。その際、大和ハウスは幅32cm、奥行55cm、高さ67cmというコンパクトな蓄電池(蓄電容量2.5kWh)を搭載した「スマ・エコ オリジナル1(正式にはローマ数字)」を発売(2011年10月)し、世の中に蓄電池の可能性を示しました。
これはハウスメーカーの中でいち早い導入でした。ただ、家庭用蓄電池というのはまだ新しいシステムのため、実用化にはいくつか課題がありました。中でも安全性は非常に重要。そこで、世界的な第三者認証機関であるテュフラインランド ジャパン社の認証を世界で初めて取得しています。
いくら省エネや環境に優しい設備だと言っても安全性に課題があるようだと、住宅に採用するのには問題があります。そのあたりをおろそかにしない蓄電池に対する取り組みも、大和ハウスという会社の性格を良く表すことではないでしょうか。
2013年からエアコン制御も可能な新型HEMSを採用
2013年4月からは、スマートハウス仕様「スマ・エコ オリジナル2」を発売しています。「POWER iE 6」という容量6.2kWhの家庭用リチウムイオン蓄電システムと、次世代HEMS「D-HEMS 2(正式にはローマ数字表記)」を制御できるのが特徴です。「D-HEMS 2」は蓄電池制御や、電力の使用状況の見える化、エネルギー情報履歴の確認に加え、水道やガスの使用状況や、部屋別・回路別の電力使用状況の把握に加え、エアコンの自動制御機能を新たに搭載しています。
iPadによる一括操作で部屋ごとにエアコンを温度や風量まで細かく操作することが可能。そのため家族のライフスタイルや生活パターン、家族構成、ライフステージの変化にあわせて、快適で身体にやさしい環境を作り出すことができるようになっています。
外張り断熱通気外壁を採用した「ジーヴォ」シリーズの断熱性の高さも合わせ、「スマ・エコ オリジナル2」は旧省エネルギー基準相当の住宅との比較して、年間光熱費も約29万円削減できるといいます。また停電時も電気が使えるため安心です。
なお、「スマ・エコ オリジナル2」によるスマートハウス仕様の普及は注文住宅だけでなく、、分譲住宅にも採用が広がっています。例えば「スマエコ・シティつくば研究学園」(茨城県つくば市、175区画)は、我が国初の全棟ZEHによる街づくりであり、このあたりからも大和ハウスのスマートハウス分野の力の入れようがわかります。
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