生命保険/特約の種類

保険料を払う必要がない生命保険って?(2ページ目)

生命保険に加入するということは、保険会社との契約行為であり、保障を得る対価として当然保険料を支払わなければなりません。しかし、一定の要件にあてはまれば、以後はもう保険料を払う必要がなくなる制度があります。その保険料払込免除についてまとめてみました。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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払込免除されない場合もある

東日本の地震では払込免除が可能に

東日本の地震では払込免除が可能に

対象となる不慮の事故の範囲はかなり広いですが、それでも対象にならない事故があります。「保険契約者または被保険者の故意または重大な過失」「被保険者の犯罪行為」「被保険者の精神障害・泥酔の状態を原因とする事故」「被保険者が無免許運転・酒気帯び(相当も含む)で運転している間に生じた事故」「地震、噴火または津波」「戦争その他の変乱」の場合は、払込免除にはなりません。

ただ、「地震、噴火または津波」と「戦争その他の変乱」については、保険会社が保険の計算の基礎に及ぼす影響が少ないと判断した時は、保険料払込を免除する場合もあります。2011年の東日本大地震では、各保険会社は払込免除を可能とする対応をとりました。過去の記事「生命保険・医療保険の震災による免責について」で触れています。

特定疾病で保険料払込免除になる保険もある

最近は、保険料払込みが免除になる要件を、不慮の事故によって身体障害状態になった場合以外にも拡げている保険商品が登場しています。

例えば、特定疾病により所定の状態になった場合にも、保険料の払込みを免除する保険商品があります。特定疾病とは「がん(悪性新生物)」「急性心筋梗塞」「脳卒中」の3つで、がんの場合は、初めてがんに罹患したと医師に診断確定されることが払込免除の要件となります。急性心筋梗塞は、発病して60日以上の労働制限を必要とする状態が継続したと医師に診断される必要があり、脳卒中は、発病して60日以上言語障害や運動失調、麻痺などの他覚的な後遺症が継続したと医師に診断される必要があります。

特定疾病による払込免除は、保険料払込免除特約として付加するかしないか選択できるタイプと、予め主契約に組み込まれているタイプがあります。何れにせよ特定疾病による払込免除制度が付く場合は、ある程度のコストがかかっています。


>>拡がりを見せてきている払込免除制度

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