不妊症/妊活・妊娠したい人のための生活のコツ

冷え性は妊娠に影響するの?

最近、冷え性や低体温の記事が出てくる事が多くなりました。それだけ自覚症状を感じる人が多いとも言えます。手足の冷えを冬だけではなく通年で感じる人も増えているようです。この冷え性は妊娠に悪影響があると言われています。なぜでしょうか?

執筆者:池上 文尋

最近、冷え性や低体温の記事が出てくる事が多くなりました。それだけ自覚症状を感じる人が多いとも言えます。手足の冷えを冬だけではなく通年で感じる人も増えているようです。

この冷え症という症状は西洋医学では病気とみなされていません。もちろん治療薬もないですし、そのような治療法も持ち合わせていないというのが現状です。
冷え性

この季節は冷え性の方にとってつらい季節ですね。


東洋医学では冷えというのは疾患の重要な症状なので、治療すべきものとして対処されます。

さて、なぜ冷えは起きるのでしょうか?

冷えの本体は体の血流循環が悪いために起こるということです。血行不良なのです。特に冷えが起きる手足の先端は心臓から遠い場所で血流が届きにくいところにあります。

何らかの原因で血流がうまく循環しないと温かい血が届かずに冷えを起こしてしまうのです。

その原因として考えられるのは
1)ストレスによる血管収縮
2)運動不足による循環不全
3)気温環境・エアコン(特に夏)
4)身体をしめつける服装
5)血流が悪くなるような食生活
です。

じゃあ、なぜ冷えが妊娠に悪影響を及ぼすのでしょうか?

その理由はいくつか挙げられますが、一番は妊娠に関連するホルモンに影響を及ぼすからだと言われています。ホルモンとは血流に乗って、ターゲットする部位に到着して、作用する生理活性物質です。

だから、冷え性のような血流が悪い状態が続くとホルモンがきちんと効く場所に届かず、作用しないことになってしまいます。ひいては妊娠しないということに結びつきます。

また、体温が冷え性によって下がるとなると免疫機能の低下を引き起こすので、風邪に罹りやすくなってしまいます。これが意外とやっかいで、不妊治療時に風邪をひくと場合によっては治療を延ばさなくてはいけなくなるので、貴重なチャンスを逃すことにも結びつきます。

そこで今回は冷え性対策と免疫力向上のためのアドバイスをいくつかお知らせしたいと思います。

食生活

最近、ショウガがブームになっていますが、生姜のあたため効果が見直されたと思っております。しかし、一つの食品やサプリメントという話ではなくて、一番大事なのは「栄養バランスのとれた美味しい食事を温かい状態で楽しく落ち着いて食べる」ことです。
しょうが

しょうがは身体を温めるのでこの季節に人気の食材ですね。


これは重要な意味があります。きちんと身体に良いものを摂り入れる、そして身体を活性化させると共に食べている時の体温上昇により、体内の免疫機能を亢進させているのです。

風邪気味の時に温かいものを食べると良くなるのは、このおかげなのです。

だから、「きちんとした食事を食べる」ことは自分の身体を守るためにも大事な習慣なのです。

しかし、冷え性の方はこれが意外とちゃんと理解出来ていない方が多いのです。栄養と体温の事を考えずに、菓子パンとジュースだけとか、ファーストフードで済ましてしまう方が多いのです。

防寒対策

冷え性の場合、日常の冷え性対策を言われる事が多いと思います。冷え性グッズについても面白いものが出てきており、そういうおもしろグッズを組み合わせて自分なりの楽しみを持っても良いのかなと思います。

最近、不妊関係で良く話題に上がるのは下記の商品です。
よもぎ

よもぎ温座パット


●よもぎ温座パット:韓国のよもぎ蒸しをナプキン型カイロで再現しているもので、特に今のような時期、外に出るような時にほんわか暖かさを実感するそうです。
既に日本で130万個売れているので、それだけ人気があるということですね。
graphico.jp/

●おなかありがとう(はらまき)シリーズ:不妊治療をされている人に圧倒的な人気がある腹巻です。発売から既に50000枚以上売れているとのこと。温かく、締め付けないフィット感が特徴のようです。
www.onmusubi.jp/onaka-win.html

●湯たんぽ:今年は湯たんぽが流行っているようですね。東急ハンズなどに行くとカラフルでユニークな湯たんぽが販売されています。節電の意味においても湯たんぽが見直されているとも言えます。

湯たんぽの使い方はまずは「太腿」「お尻」から湯たんぽで温め、次に「お腹」「二の腕」などを温めると効果的なのだそうです。身体の中の大きい筋肉から温めることが血流改善と冷えの改善につながるというわけですね。

池上からのアドバイス

友人にも何人か妊娠希望者で冷え性の方がいるのですが、じゃあみんなきちんとその対策をしているのかというと、実はそうじゃないことが多いですね。冬なのにアイスクリームを毎日のように食べているし、寒いのにファッション性を優先して薄着だったり、やっていることがめちゃくちゃです。

子供を授かろうと思うと、前述の通り、ホルモンが作用してくれないといけません。そして、子宮や卵巣の血流が良くないといけません。そして、風邪をひかないように免疫力を高めておく必要があります。

身体を冷やすことはこの上記の条件を一つずつ潰しているのと同じです。自分のやりたいこと、好きなことを優先してしまうとどうしても子供は授かりづらくなるのは当然です。

今回は詳しく書きませんでしたが、運動による筋力強化や血流の改善、日々の入浴週間なども冷え性対策にはとても有効です。うまく取り入れたいですね。

冷え性一つをとってもそこで何が自分にとって大事かを考えるきっかけになります。自分の身体の発しているメッセージを捉え、どのように自分の身体を快適な状態に維持し、妊娠に結びつけるのか。

妊娠を望んでいる方はそういう視点が必要なのかなと思います。
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