フォードGT、アストンなど高級スポーツカーの競演
「Macau GT Cup」にはフェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェなどのお馴染みのスーパーカーの他、個性的な車種で参戦しているドライバーもいる。アストンマーチンDBRS9 GT3。ドライバーは日本の藤井誠暢が起用された。
ジネッタG50。日本では馴染みが薄い英国生まれのスポーツカー。英国ではワンメイクレースも行われているが、アジアでは珍しい車両だ。 【Photo: GCS】
格好良さNo1のフォードGT 【Photo : GCS】
大クラッシュも発生!しかし、彼らはレースを楽しむ
「Macau GT Cup」もシリーズの1戦になっている「GT ASIA」シリーズは富士やオートポリス、鈴鹿でも開催された。出場するドライバーのほとんどがいわゆるジェントルマンドライバー達で、そのドライビングスキルには上から下まで大きな差がある。タイム差が大きく、正直いうとレースの中でプロドライバー達によるレースのようなビッグバトルは起こりにくい。スタートはとんでもない迫力だが。。。 【Photo: GCS】
スキル面ではまだまだ習熟過程にあるドライバーが多いため、特に速度域が高く、壁に囲まれたマカオの市街地コースでは目を覆いたくなるビッグクラッシュも発生する。実際に決勝レース中には数台のマシンが絡む連鎖的な大クラッシュが発生し、レースは一時中断となった。
リスボアコーナーでクラッシュしたポルシェ 【Photo: CGPM】
マカオのレースではこういったクラッシュは付き物。ジェントルマンドライバーたちはそれも当然覚悟した上で、走る事を楽しんでいる。大クラッシュでマシンが全損となれば、一瞬にして5000万円以上が消える。しかし、それでも彼らは走ろうとする。まさにバブリーな世界ではあるが、日本のバブル期同様にドライバーやカーオーナーはファンから羨望の眼差しで見られるし、レース出場は高いステータスとなっている。日本では何でも趣旨や意義、リスクやコストを考えがちだが、彼らは掛け値なしに走る事とスリルを楽しんでいるといえる。
Macau GT Cup 【Photo: CGPM】
今はまだ趣味レベルのドライビングスキルかもしれないが、彼らは自分たちが速くなるためにはどうすれば良いかもちゃんと理解してレースに挑んでいる。ベンチマークとしてプロドライバーをアドバイザーに起用し、彼らから技術を学んでいるのだ。日本の藤井誠暢や澤圭太など、日本人ドライバーの実力の高さも彼らはよく知っており、今後、アジアのドライバーのスキル向上が進めば、日本のレースシリーズにアジアのチームやドライバーが参戦してくるチャンスも多くなるだろう。ぜひこういったスーパーカーの国際交流が進んで欲しい所だ。
【関連サイト】
GT ASIA
Macau GP