ラーメン/東京のラーメン

佐賀ラーメン美登里(浅草)

「なんでんかんでん」の登場以降、とんこつラーメンは首都圏において「濃度戦争」「個性競争」が勃発。その結果、今や首都圏豚骨のほとんどは本場九州より濃いスープとなった。しかし、2010年頃からはよりシンプルな、やたらに濃すぎないラーメンが歓迎されている。その一つが2011年にオープンした「佐賀ラーメン美登里」だ。

執筆者:北島 秀一

シンプル豚骨の再評価「佐賀ラーメン美登里」

もともとはスッキリした醤油味が中心だった東京ラーメンシーンに九州の「豚骨」が広く普及したのは1980年代。それ以前にも「桂花」「じゃんがら」などもあったが、マスコミを巻き込んで大ブームを巻き起こしたのは「なんでんかんでん」からだ。それまで無かったスープのコクと濃厚さが若者中心に受け、一気に人気ジャンルとして定着した。

その後、首都圏では「濃度戦争」「個性競争」が勃発。他との差別化の為に、ひたすらインパクトのある濃さと、豚骨+αの味が求められた。現在は「濃厚魚介豚骨」にほぼ収斂されやや落ち着いているが、今や首都圏豚骨のほとんどは本場九州より濃いスープとなっている。

その1980年代に熱狂的に豚骨を迎えた世代も既に40~50代。さすがに濃度ばかりでは疲れるようになってきた。その為か、2010年頃からはよりシンプルな、やたらに濃すぎないラーメンが歓迎されている。その一つが2011年にオープンした「佐賀ラーメン美登里」。文字通り佐賀県のスタイルと素材にこだわったラーメンである。
美登里の味自慢ラーメン

味自慢ラーメン(700円)

適度な濃度のスープは豚骨のコクを持ちながらもさらさらっとしていて、油で絡みつくような感触の無いキレのよい物。独特の甘味は九州の醤油由来だろうか。また有明産の海苔は抜群に美味しくこの海苔増しも人気だ。

「最近のラーメンは食べて付かれる」と思いつつも「でも豚骨が好きなんだなあ」と言う方は、是非一度お試しあれ。これが元々の「豚骨ラーメン」だ。

■佐賀ラーメン美登里
住所:東京都台東区浅草4-24-1
電話:03-5808-5560
営業時間:11:30~15:00、19:00~24:30
定休日:水曜日
アクセス:つくばエクスプレス「浅草」駅より徒歩約9分、「入谷」駅より徒歩約13分
地図:Yahoo!地図情報
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