しかし身の周りに外国人が増えているかというと、さてどうでしょうか?居酒屋で留学生アルバイトを見かける機会が増えたり、繁華街で中国人ツーリストを目にする事が増えたとは思いますが、どうもピンとこない人も多いでしょう。
今回は、旅行者やビジネスではなく、「街に住んでいる外国人」を各行政の統計数字から見てみます。はたしてグローバルな街はどこなのでしょうか?
今回比べてみたいのは大阪府/兵庫県/京都府/奈良県の2府2県。まずは人数を見ていきましょう。ここでは外国人=外国人登録者と定義します。※各府県の調査年月にばらつき(兵庫県/京都府 2010年、大阪府 2009年、奈良県 2008年)がありますが、傾向を見るには十分なデータと判断しました。
大阪府下、40数人に一人が外国人
2府2県で一番外国人が多いのは大阪府。登録者数は209,935人(2009年)となっています。続いて兵庫県99,767人、京都府52,741人、一番少ない奈良県で11,403人。大阪府には奈良県の18倍強の外国人がいる計算です。もちろん、総人口が違うので大阪府に多いのはある意味当然の結果。というわけで調査時の総人口で割って「外国人比率」を求めました。
いちばん外国人比率が高いのは大阪府で2.37%。40数人に1人に一人が外国人という計算です。同様に多い順に並べると京都府(2.00%)、兵庫県(1.78%)、奈良県(0.81%)。全国平均が1.71%(2009年)ですので総じて大阪府/京都府の外国人比率は高め、すなわち「大阪、京都は比較的グローバルなエリア」といえます。
ところで一口で「外国人」といっても思い描く人物像は人それぞれです。ここでは「外国人」としているのは、「日本国籍を持たず外国人登録を行っている人」ですので、両親の世代から住んでいる韓国の人もいれば、つい最近日本に来たドイツの人もいるわけです。ではどこの国籍の人が多いのでしょうか?また、府県ごとに差はあるのでしょうか?次のページでは、どこの国の人がどの府県に住んでいるのかを見てみましょう。