資産運用

ユーロ建て商品に損が発生!私はどうすればいい?

ギリシャの債務危機問題が一向に解決しない中、欧州の金融大手デクシアが事実上の経営破綻となり、欧州発の金融危機にまで発展しつつあります。こうした状況を背景に、為替相場ではユーロがかつてない水準にまで売られています。ユーロ建て商品を持っている人の多くは、損失が発生しているかもしれません。そこで、身近な商品である外貨預金や外貨MMF、投資信託への対処法を解説します。

横山 利香

執筆者:横山 利香

投資をはじめてみようガイド

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2009年10月に発覚したギリシャの債務危機問題。ギリシャだけに留まらず、財政赤字を抱えるポルトガルやイタリア、スペイン等の国々に対しても信用不安は拡大し、欧州圏の債務危機問題にまで発展しています。

そして、2011年10月9日には、欧州の金融大手デクシアの経営が悪化し、事実上の経営破綻となりました。ギリシャ発の欧州債務危機問題が明らかになって以降、欧州の大手銀行を巻き込む初めての事態となり、世界経済を揺さぶる金融危機に発展しつつあります。

ここ数年で1ユーロ60円程度のユーロ売りが行われた

各国のギリシャへの支援に対する意見の食い違いによって、ギリシャの債務危機問題に対して決定的な解決策を見い出せない状況がこれまで続いていました。その間に、ユーロ圏への信用不安は増大し、為替市場にも大きな影響を及ぼしています。
イラスト

大幅なユーロ安進行に、ユーロ建て商品で損失を抱えている投資家も多いかもしれません・・・


ユーロ円相場は2008年に、一時1ユーロ160円台後半まで円安ユーロ高が進行しました。しかし、リーマン・ショック、そしてギリシャの債務危機問題と度重なる信用不安の拡大によってユーロ売りが加速。2011年10月にはユーロが急落して安値を更新し、2001年以降10年ぶりに、一時1ユーロ100円台の水準にまで円高ユーロ安が進行しました。

米ドルに続く基軸通貨となることを期待して、ユーロ建て商品を買った人もいるかもしれません。

欧州圏の景気拡大を期待して、ユーロ建て商品を買った人もいるかもしれません。

一時1ユーロ160円台から見れば120円台は安いと判断して、ユーロ建て商品を買った人もいるかもしれません。

ユーロを購入した理由はどうであれ、1ユーロ110円を下回る状況では、ユーロ建て商品を保有している多くの人が損失を抱えてしまっていることでしょう。損失を抱えた商品に、どう対処すればよいのでしょうか。

ユーロ安の影響を受けるユーロ建ての身近な商品としては、外貨預金や外貨MMF、投資信託等が挙げられるでしょう。すべての商品に共通する対処法や、商品ごとの対処法を次のページで解説していきます。
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