お金美人のすすめ/お金美人のすすめ

あのお金のプロもお金で大失敗!(2ページ目)

円高、株安、不況で手元のお金は減る一方。買い物も失敗したくないし、損はイヤ!そんなムードが日本中に漂っています。でも、最短距離でお金持ちになれる人はいません。今回はお金のプロ「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者、公認会計士・税理士の山田真哉さん、「年収200万円からの貯金生活宣言」の著者、家計再生コンサルタントの横山光昭さんお二人に、失敗から学ぶお金のお話をたっぷり語っていただきました。

山口 京子

執筆者:山口 京子

家計簿・家計管理ガイド

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資格試験合格! 華々しいデビューのはずが……

ああ

300万円の借金をかかえていました……

――お二人とも資格試験合格後、第二の人生が始まるわけですが、横山さんは独立してその後は?

横山:貯金がね、200万円くらいはあったんですよ。それが300万円くらい、借金をですね……

山田:わっ、借金ですか。借金コンサルのお客さんを前に「気持ちは、わかりますけどね」というのは、本心から言えますね。

――山田さん、借金は?

山田:もともと貯金好きなので、したことないですね。

横山:借金したことない人って、全然別の世界の事だと思うでしょ。借りる方も最初はATMから3万円出て来てびっくりするんですよね。それが、どんどん感覚がマヒしていくんです。

――自分の口座から出てくるお金のような感覚だといいますよね。

山田:立ち入った事をお聞きしますが、その頃の家庭の様子はどんな風だったんですか?生活も荒れて、物は飛び、子どもは泣き叫ぶ……みたいな?

横山:とうとう、借金がこれ以上出来なくなって生活のお金がなくなってきたときには、物は飛びませんでしたけど、ケンカが絶えませんでしたね。

カリスマFP再起のきっかけは?

山田:返済はどうしたんですか?

横山:ある日、妻がだまって100万円を渡してくれたんです。家にはお金がありませんでしたからね、きっとどこかに頭を下げて用立ててくれたんでしょう。「これでなんとかしましょう」って言われて、その日から必死になって働きました。丁度、出版の話をいただいて、『あなたの借金かえさなくていい!借金は踏み越えろ!』という1冊目の本をだしました。それが話題になって、オールアバウトの山口さんの後に「お金を借りる・返す」のガイドをやらせてもらって。

――私がお願いして、やっていただいたんです。日本一の借金専門FPだから、是非やってくださいって。

山田:それで会社と生活が立て直せたんですね。

横山:その時初めて、会社のお金と生活費をしっかり管理しなきゃと思ってですね、家計簿をつけたんですよ。

山田:それまで、家計簿つけてなかったんですか?!

横山:うっふふふ。そうですね。貯金生活シリーズはですね、自分がやっていたことではなく、お客様をコンサルして、お金を上手に貯める方法で成功した物をまとめただけですから。今も家計簿つけていませんよ、ねー山口さん。

――そう、私も今は別の方法で管理しています。よくセミナーでもお話するんですが、お金が貯まるように体質が改善されて貯まる仕組みが出来れば、ちょっと使いすぎたかな、という時は分かるのでその後自然にセーブできるんです、だから家計簿をつけなくても大丈夫。

横山:今は、会社のお金管理に専念しています。

「さおだけ屋」の失敗はもっとすごかった!

横山:「さおだけ屋」はどれくらい売れたんですか?

山田:今、160万部です。

――すごい~!! 横山さん、印税計算して下さい。

ああ

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の印税で1億1200万円!

横山:パチパチ……。私の試算ですが、ざっと1億1200万円!

山田:その通りです。

横山:家を買われたという噂ですが。

山田:家も買いましたけど、税金を払って、残りの5000万円を株とFXに投資したんです。

――5000万円!? 本が出た2005年は日本株が上昇した年ですよね。為替も円安に向かっていましたし。どれくらいの銘柄を買っていたんですか?

山田:80銘柄くらい。

――山田先生、大人買いですね! でも80銘柄って、ファンドマネージャーじゃないんですから、毎日追えないでしょう。

山田:追えないですね。台があったら打つ!みたいに、欲しい物があったら買う!という状態で増えました。

山口:FXのレバレッジは?

山田:100倍でした。

――危険すぎます~、先生。読者のみなさんはマネしないように、もう規制があるので100倍の取引なんてできませんけど。スワップポイント(毎日受け取る利益)はどれくらいだったんですか?

山田:毎日10万円はもらっていました。もう、働かなくてもいいんじゃないかって、思ってました。

――そして、今は。

ああ

印税のうち5000万円は株とFXで消えてしまいました……

山田:FXはやめました。というか強制的に2008年の暴落でロスカット(強制的に取引が終了すること)されました。株は、リーマンショック後、塩漬け状態で今は1200万円損しています。

――子どもの頃からコツコツ貯めたお金と、輝かしいベストセラーになった記念すべき本の印税、5000万円が消えちゃったということですか!

山田:そうです。

横山:……(言葉を失う)。

「さおだけ屋」山田先生の失敗はそれだけではなかった!
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