オンダッシュタイプの種類
かつて、カーナビの主流はモニター+ナビ本体というスタイルのオンダッシュタイプだった。それが、2DINサイズのAVナビの登場で、じわじわとそちらに主流が移り、いまやモニター+ナビ本体のオンダッシュナビは、カロッツェリア楽ナビの2機種を残すのみ。ただし、このオンダッシュタイプの楽ナビも、来年には生産が終了するという噂もある。いまオンダッシュタイプの主流はPND。写真はパナソニック「ゴリラ」CN-GP710VD
オンダッシュタイプが向くクルマ
オンダッシュタイプが向くクルマは、インダッシュタイプが向かないクルマと表裏一体だ。たとえば、純正システムを外すのが難しいクルマ。輸入車に多いのだが、純正システムを外すとクルマの電気系統にエラーが出るケースもあったりする。もちろん、それに対処して、インダッシュナビを装着してくれる専門店もあるが、コストはそれなりにかかる。純正システムを外すのが難しいクルマは、純正システムを残したまま、オンダッシュタイプを追加するのが無難だろう。純正システムがDINサイズではないクルマも、インダッシュタイプの装着には向かない。つまりオンダッシュタイプのほうが無難だ。こちらも専門店に依頼すれば、インダッシュタイプを装着できないことはないのだが、インパネの加工等のコストがかかる。このコスト上昇分を加えても、きれいにインダッシュに装着できたほうがいいか、簡単にオンダッシュで済ますかは、ユーザーの考え方次第だ。
古いクルマに多いのだが、オーディオの装着スペースがダッシュボードの低い位置にあるクルマも、オンダッシュタイプが向いている。低い位置にインダッシュナビを装着すると、地図を見るときの視線移動が大きくなるし、モニターの開閉時にシフトレバーが干渉して不具合があるパターンも多い。こんなクルマはオンダッシュタイプが向く。
オンダッシュタイプが向かないクルマ
逆にオンダッシュタイプが向かないクルマを考えてみよう。まず考えられるのは、エアバッグによる干渉。最近のクルマは助手席前だけではなく、ピラーやドア、シートなど、いたる所にエアバッグが付いて、事故の時に乗員を保護するようになっているが、オンダッシュナビが開いたエアバッグによって外れ、乗員を直撃する危険性がないとはいえない。エアバッグが充実しているクルマにオンダッシュナビを取り付ける場合は、装着場所を良く考えたいし、できればインダッシュタイプを選んだ方が無難かもしれない。スポーツタイプなど、着座位置が低いクルマも、できることならオンダッシュタイプは避けたい。というのも、モニターが前方視界を妨げることになりかねないからだ。もちろん、コンパクトなモデルを選んだり、装着場所を工夫することで、視界を遮らずにオンダッシュナビを取り付けられるケースもあり、その場合はインダッシュタイプを強要するものではないが、スポーツタイプはただでさえ視界が狭く、その上、モニターでさらに視界を遮るようになると、運転時の危険性は増す。そんなリスクがあるようなら、インダッシュナビを選んだほうがいいだろう。