ローコスト住宅/ローコスト住宅の実例

安さの理由(2)~ローコスト住宅を訪問取材

不況や震災で右肩上がりが見込めない低収入時代。ローコスト住宅がネガティブイメージでとられた時期がかつてありましたが、収入が上がらないけど家族を持ちたがっている若者が増加している昨今。その安さの理由がしっかり自分で納得できれば、選択肢の一つになりうる時代になっていることをも、また事実。ローコストシリーズ第2回目は住宅フランチャイズ、あの会社が登場。

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド

アイフルホーム「ネット住宅(700万円台~)」裏側

第二回目に登場するのは、住宅フランチャイズ大手・LIXIL住宅研究所(旧・トステム住宅研究所)のアイフルホーム。トステムとINAXのLIXILグループの事業会社として1984年に住宅業界でいち早くFCシステムを導入。直接責任施工を行う全国の地元加盟工務店(約170社、2011年2月現在)を傘下に、住宅の部位・職種ごとの協力業者と施工して加盟店が一元管理することにより、中間マージンをカットできるシステムとしています。

外観

アイフルホームのネット販売専用住宅「i-Prime7」外観(写真提供協力:アイフルホーム)

今回注目するのは、2010年10月に全国販売され、月々5万円台の返済で15年完済が可能というネット販売専用住宅「i-Prime7」(2階建てプラン、建物本体価格税込700万円台~)。WEBサイト「web housing」で登録すれば、キャラクターナビゲーションによるHP上商談システムで「プラン・仕様・色」「3Dシミュレーション確認」「土地」「資金計画」「スケジュール」まで自身でプランを策定できるというものです。

加盟工務店に万一のことがあってもしっかり引き継ぐ「完成引渡保証」や、地震により万一全壊した場合に建替え費用を一部負担する「耐震補償」といった独自の安住アシストシステムのほか、次世代省エネ基準対応、住宅エコポイント対応などの性能・構造スペックを保ちながら、知りたいのは「なぜ700万円台~が可能になるのか」ということ。

言い換えれば、その理由がしっかり理解できたうえで、これだけの性能がある住宅というのならば、コストパフォーマンスの高い住宅ということもできる。…ということで「700万円台を実現できた7つの理由」を訪問取材し詳細に聞いてきました。

理由1.プラン限定による規格統一

内観

「i-Prime7」のコンパクトな間取り例。プラン限定により部材や工程も効率化できる

間取りを限定することにより、プランニングから部材・建材の発注を絞ることができ、発注・設計・積算業務も効率化できる。

部材・建材の集約発注は一括仕入れのメリットにもつながる。

理由2.シンプルプラン

ムダを省き、シンプルモダンな外観デザインや内装デザインにすることで、デザイン費やインテリアコーディネート費を抑えることができ、外周がスクエアであれば施工性も効率アップする。

理由3.資材大量一括仕入れ

住宅フランチャイズならではの全国の資材・部材を大量一括仕入れすることで単価を抑え、コストメリットが出やすくなる。従来の物流などのムダを省き、総建築費の1/3を占める建築資材の大幅コストダウンが可能に。

以上は同社に限らず、プレハブメーカーをはじめ、業界全体のコストダウンの共通傾向ではあるが、次ページではさらに同社ならではの3つの理由を紹介。
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