しかし保有期間によっては、売却益等をお得に受取ることが可能です。税金と消費税の面からその仕組みを紹介します。
金地金を5年超で保有すると税金がお得
人気を集める金投資。あらかじめ保有期間を考えておきませんか?
●保有期間が5年未満(期期)の所得金額
譲渡価格(売却価格)-取得費・譲渡費用(購入価格+手数料)-特別控除額50万円
●保有期間が5年超(長期)の所得金額
{譲渡価格(売却価格)-取得費・譲渡費用(購入価格+手数料)-特別控除額(50万円)}×1/2
上記の通り、5年を超えて保有した場合は、短期で求めた所得金額の2分の1に課税される仕組みになっており、税金を半分に減らすことができるのです。金投資の税金について詳しくは「金の購入・売却の時にかかる税金はどうなっている?」を参照して下さい。
消費税アップで売却後の受取額が増える?
最近は、復興財源の確保や財政再建の手段として、2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる等といった話題が取り沙汰されていますが、金の売却については、消費税アップにより受取額がお得になります。金地金等を売買する際、購入時に消費税を支払うことになりますが、売却する時には消費税を受け取ることになります。つまり、消費税率がそのままなら相殺されますが、数年後に消費税率がアップすれば、税率がアップした分だけ消費税を受け取れることになるのです。例えば、1グラム3,800円で500グラムの金地金にかかる消費税5%は9万5,000円ですが、10%では19万円になります。
これから金地金等を購入する場合、数年後に消費税率が引き上げられれば、税率のアップ分だけ消費税を受け取れる可能性が出てきます。そして、5年を超えて金地金等を保有すれば、譲渡所得を半分にできます。消費税率が引き上げられるかはまだわかりませんが、まずは5年超を目標に金を保有してみると良いでしょう。
ただし、金の価格は日々変動していますので、金の価格が値下がりすれば損失が発生することになります。金を購入するタイミングとしては、できるだけ価格の安い時を狙った方が良いでしょう。