リフォーム費用/リフォーム予算・相場とその読み方

激安住設リフォームの落とし穴!?そのキッチン大丈夫?(2ページ目)

近頃のリフォームチラシに掲載されている激安住宅設備。今までの常識では考えられないくらい安くなっていますが、このような設備でリフォームしても大丈夫なのでしょうか。今回は激安住宅設備でリフォームする場合の注意点をご説明します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド


激安には実はちゃんとした理由がある

このような激安価格の住宅設備には、それなりの理由があります。
  1. 仕様を極力シンプルにし、特殊なオプションを省いている
  2. 特定の商品に絞り込んだ販売戦略を打ち出している
  3. 展示品やアウトレット品を処分価格で提示している
これらはリフォームを手掛ける工事業者だけではなく、住宅設備を製造するメーカーも販売拡大をめざし、あれこれ作戦を立てています。

シンプルキッチン

出来るだけシンプルに作ることでコストを抑えているメーカーもいます。(画像提供:マイセット株式会社

「仕様を極力シンプルにし、特殊なオプションを省いている」というのはある意味当たり前のことなのですが、実はリフォームではとても特殊なことでもあるのです。例えばシステムキッチンでは、一般的に様々なスタイルに対応できるようなオプション設備が非常に多く用意されています。収納扉一つを挙げても、カラーや取っ手、引き出しタイプか開き戸タイプか、あるいは収納の数に至るまで、カスタムメイド出来るようになっています。また、ワークトップ部の材質やサイズ、コンロ(IHクッキングヒーター)なども選ぶことができます。

それを激安リフォームでは必要最小限度の機能と、よく販売される平均的なサイズを絞り込み、複雑なオプション選定を省くことでリフォームにかかわる手間をカットしているのです。オプション選定は施主が悩む部分であると同時に、業者からすれば頻繁に設計や見積りが変更になる部分であるため、これがなくなると打ち合わせは非常にシンプルなものになり、コストが削減できるのです。そのため「特定の商品に絞り込んだ販売戦略」と合わせて、このような激安住宅設備が登場してきたのです。

「選べない」ことのメリットとデメリットを考えて

「展示品やアウトレット品」のケースでは当然のことながら現品限りであることが多く、しかもこの場合はほとんどオプションを後から加えることができません。このように、「選べない」ことで低価格に設定されているというメリットと、自分の望むリフォームとかけ離れてしまうかもしれないというデメリットを産み出しています。

他にも気を付けておきたいこととして、このようなリフォーム設備品を安く提示している一方で、工事費用を割高に提示する業者もいるというのも事実です。そのためにも比較しづらい激安(と思われる)リフォームであっても、相見積りを取り、必要な工事内容と工事価格の相場をチェックすることを忘れずに行うべきです。

基本的な設備だけでも十分、むしろシンプルなところが気に入った、というのであれば激安リフォーム設備は検討に値すべき商品です。しかしせっかく激安でリフォームできると思ったのに、追加工事で結局普通のリフォーム以上にお金がかかってしまった、なんてことになったら台無しです。「安くて手軽」とは思いますが、打ち合わせについてはしっかり、きっちり実施しておきましょう。また故障した場合の連絡先や、保証の内容(メーカー保証なのか、工事業者独自の保証なのか)についても尋ねておきましょう。


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