リーダー

未来のリーダーを目指すための直接的な授業がリーダーシップ論

MBAは、表面的にとれば経営学を大学院で学ぶということですが、欧米での位置づけは短期間にビジネスに精通したリーダーを養成する学校。つまり、カリキュラム全体がリーダー養成になっているともいえるのです。

今回は、個別科目でリーダーシップ論を学ぶとはどういったことなのか、リーダーシップ論についてお伝えします。

「リーダー」と「リーダーシップ」の違いは?

はじめに、混同しやすい言葉の定義を整理しておきます。少し理屈っぽくなりますが、後の理解の助けになります。「リーダー」「リーダーシップ」「マネジメント」の違いです。

リーダーは、社長、部長、チーム長など、企業などにおける「役割」です。リーダーシップとは「人と組織文化に訴えることで機能する柔軟で熱いもの」であり、「変革の根源的な原動力」と、リーダーシップ論の権威ジョン・P・コッターは定義しました。マネジメントは、「予算、統制、人員配置などによって既存のシステムを運営すること」と定義されます。つまり、リーダーでもリーダーシップをもっていない人もいます。一方で、リーダーがビジネスで成功していくためには、リーダーシップもマネジメントも必要になるわけです。

この定義に従うと、これまでMBA授業紹介で取り上げてきた「オペレーションズマネジメント」や「戦略論」、「マーケティング」は、マネジメントに関する授業になります。

リーダーシップ論は「人と組織」の学問

リーダーシップ論の授業では、リーダー、リーダーについていく人(フォロワー)、リーダーとフォロワーで構成される組織・企業の3者を学び、この3つの相互関係がうまくいくような「リーダーシップ」を理論的に探っていきます。

実際の企業を考えていただくと、この複雑な関係は身近で、なぜ3者を理解する必要があるのかがわかるでしょう。たとえば、あなたが係長で2名の部下がいれば、あなたを含む3人の中であなたはリーダーです。一方で、あなたが属する課には課長がいて、その課長からみればあなたは部下でフォロワー。このように役割が入れ替わります。この複雑な関係を包含するのが、組織であり企業なのです。こうした3者の関係がうまくいけば企業はうまく機能し、社会に寄与し、収益を生み出します。
 
リーダーシップ論の研究によれば「部下への指揮・指導(ビジョンや戦略を構築することを含む)」「人間関係(リーダーとフォロワー)」「対外関係(株主との関係、顧客との関係、他部門との関係)」が、成功するリーダーシップを学ぶための3要素だといわれています。つまりリーダーシップを持つリーダーは、「チームのヴィジョンを描き、それを部下に素晴らしい人間関係を維持する中で伝え指導し、それを現実化させる戦略を構築し、周りを巻き込み実行する」ことなのです。