お金を貯める体質改善ノート/お金を貯める体質改善ノート

効果絶大!3つのモノサシで家計簿を使いこなす(2ページ目)

自分のお金の使い方や流れ、癖を知るには家計簿は確かに役立つ。でも、時間ないし、面倒でやっていられない! そんな人は、新しいモノサシを取り入れてみませんか? 実際に「貯まった!」「私にもできた!」という方の声もかなり届いています。

横山 光昭

執筆者:横山 光昭

お金を貯める体質改善ノートガイド

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3つのモノサシの良さは、大きく3つ存在

「消費」「浪費」「投資」と分けることでの利点は、まず一つ目に「使い方」を意識できるということ。通常の家計簿は、金額は分かりますが、どのような内容で使っているのかがわかりません。「単に使っている」ことしかわからなかったのが、「どう使っているのか?」がわかるようになるのです。

次に、自分で稼いだお金を意識することにより、中長期的に自分を見据えることができます。家計簿は「今」を記録します。未来ではなく、今です。つまり、これからよりも、今だけを見ることになるので、今後どうなるのかを見据えるためのツールとはなりえません。反対に働いて稼いだ大切なお金の「使い方」を改善することにより、2~3年後、もしくは5年後の自分がどう変化するのか推測させやすいのです。今のお金の使い方の積み重ねが、数年後の自分を形成させているわけですから。

最後の3つ目の利点。それは、「これは3つのうちどれにあてはまるか?」と考え、ちょっと悩む(頭を使う)ことによって、自分ならではの価値観ができあがっていくところ。こんな時代です。贅沢をしないオール普通の生活をしているだけで、貯金などできず、下手をすればカード地獄です。また、いくら収入があっても自分の価値観がなく、使い方がブレまくりではお金など貯まりません。お金の使い方を考えることは、お金を貯めるための自分軸の形成になるのです。

通常の家計簿では、到底この3点は形成されません。家計簿をつけて、自分を強く成長させることができるのです。楽して、一過性ではない効果を狙っていけるのです。

モノサシでの理想割合

3つのモノサシには、理想的な割合があります。一定目途の水準といいますか。その比率は…

消費:浪費:投資=70:5:25

…です。この比率に近づけば、かなり家計の中身が変わってきます。はじめのうちはみなさん「消費」と「浪費」が多い集計になっています。そして「投資」はせいぜい貯金だけ。本当の意味での自己投資などはされていないものです。

「投資」ばかりに振り分け、自分に甘くするのでもなく、反対に厳しくし過ぎるのでもなく、バランスよく変化を感じていくことができると素晴らしいと思います。しかし、そう簡単に変化を起こせるものでもありません。じっくりと取り掛かってみることにより、この割合の意味が見えてくるのだと思います。

黄金ルール「振り返り」で、隠れ浪費をあぶりだせ

いずれの方法であっても、必ず行わなければいけないのは「振り返り」。そのためにも集計が不可欠です。1週間で「消費」「浪費」「投資」はどのくらいの割合だったか。1カ月ではどうだったのか。割合に偏りがあれば、その原因はなんだったのか。消費と考えたかったのに実は浪費だった支出はないか。投資のつもりだったのによく考えると浪費に近い支出だった。…などと振り返ることで、「隠れ浪費」を見つけていくのです。

今までの価値観や考え方のままでいくとなかなか隠れた浪費が見つからないので、今までの枠を外し、いろいろな角度で支出について考えてみたいものですね。

カンタン家計簿を始めてみよう!

このような3つに分ける家計簿、簡単だと思いませんか? 大雑把な印象もあるかもしれませんが、ルールを自分で作ってそれを守れば効果を感じていただけるはずです。

費目別につける家計簿ももちろんいいのですが、家族の在り方が多様化している現在、参考で示す値が自分の家計とかけ離れていたり、分けるべき費目がわからないというだけで意外とやる気を損なうものです。また、つけるにとどまり、振り返りもしにくいことも効果が上がらない原因になっているのです。家計はできるだけ簡単で効果的に管理したいところ。そのためにこの家計管理法がお役にたつと幸いです。

家計簿は、私が出している『90日間 貯金生活実践ノート』『貯金生活 chokin!家計簿』『明るい貯金生活家計簿2011』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などを利用いただいてもいいですし、ノートで自作するということもいいです。いろいろ試してみてください。
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