グラスファイバーの親骨による軽量さと耐久性
グリップには開閉用のボタンを装備。このボタンを押すと傘が開き、もう一度押すと傘が閉じる。この自動開閉の他、手動での開閉にも対応
クニルプスの「FiberT2 Duomatic」は、折畳み傘を世界で最初に発売したクニルプス社のフラッグシップモデル。それだけに、ドイツのクラフトマンシップが行き届いた品質の高さと、長年にわたる改良が加えられた最新の技術を合わせ持った、何だか、とても精巧な細工品のような折畳み傘です。
機械としての信頼性の高さは、ボタンを押して傘を開くアクションを見るだけで、何だか納得してしまいます。何と言うか、バサバサッではなく、スーッと優しく自動的に開くのです。また、手動での開閉も可能なので、人が多い場所などで、無闇に雫を飛ばす事もありません。その辺りの配慮と、それを実現する技術に、まず感動しました。
折畳み傘ながら、長傘と同じ8本の骨を使用。親骨はグラスファイバー製でしなりに強く、可動部分は小さなパーツに至るまでオリジナル
さらに、親骨にグラスファイバーを使い、可動部は軽量のアルミ、さらに、リベット一つもオリジナル部品(通常の中空構造のものではなく、中まで詰まった耐久性が高いもの)を使用するなど、軽さと耐久性を両立するための技術とアイディアがギッシリ詰め込まれています。しかも、単にグラスファイバーを使ったというだけではなく、発売から8年以上売れ続けていた、初代の「FiberT1 Duomatic」を改良して、より軽く、より強い傘に仕上げているのです。しかも価格は1000円も安くなりました。これは、グラスファイバーを使うというアイディアだけに寄り掛からず、より良い傘にしようとした結果です。
黒い部分がグラスファイバーの親骨。それを金属製の可動部分が支えている
実際に使っていて思うのは、グラスファイバーを親骨に使うことで、本当にしなやかな傘になっているということです。骨が無理なくキレイにしなるので、強風の中でも傘がひっくり返る心配がありません。また、折畳み傘にありがちな、可動部分の破損も、リベットなどの留め具が強いため、まず起こりません。強いと言うより、柳に雪折れ無しといった感じで、風を受け流す感じですね。
次のページでは、サイズと軽さについて紹介します。