古民家/古民家探訪

築70年古民家のビフォーアフター[新井薬師の家](3ページ目)

再建築不可という条件をプラスにとらえて、築70年の古民家に住み続けることを選択した若夫婦と、快適な日常生活を営むための設計を託された敏腕インテリアデザイナーによる、昭和の雰囲気を残したリノベーションです。

執筆者:川畑 博哉

一石五鳥の多機能階段


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階段
1. 光井戸のような天井の垂れ壁は、階段と同じ材で造られている
2. 部屋の中心に自立する階段。細いフレームによる構造は華奢に見えるが、十分に強度がある。
3. 階段の幅は75cm。格子が手摺を兼ねる。
4. 2階の寝室からの階段を見下ろすと、連続しているように見える。
5. かつてはバラバラの大きさの収納や家具が部屋を占領していた。


この家のシンボルといえば、リビングとダイニングを隔てる階段でしょう。厚さ36mmのJパネルをカットして縦横等間隔に組み、そこに踏板を架けるというシンプルなデザインで、収納と間仕切りと棚と手摺を兼ね備えた、まさに“一石五鳥”の多機能階段なのです。
Jパネルは国産杉の三層構造の構造用合板で、強度と安定性に優れた新素材。この家の造り付け家具のほとんどは、Jパネルを使って大工さんの手で造られたので、工事全体のコスト削減にもなりました。また、床暖房の温もりを感じながらの床座りの生活を楽むために、木のインテリアに調和するkitokiの置き家具が用意されました。

◆建築データと建築家プロフィール


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