個人年金保険の種類
■定額タイプ
個人年金保険を検討してみても良いかも
加入時に支払う保険料と受け取る年金額が確定するタイプです。いくら受け取れるかが明確で安心感はありますが、インフレやデフレなど貨幣価値の変化には対応できません。なお、配当付きの保険では配当額にて多少の対応は可能です。
どのくらい貯まるかは、例えば、30歳の人が60歳まで30年間保険料を支払って60歳から10年間確定で年金を受け取る設定にすると、保険料合計300万円に対し、10年間の年金受け取り総額は現在360万円程度となっています。支払う保険料に対して約1.2倍の額の年金を受け取れる見込みですが、お金を貯める手段としては他にもっと魅力ある金融商品がありそうです。
しかし、個人年金保険料控除を活用すれば、所得税10%の人なら支払う保険料合計は実質2,745,000円(100,000円-5,000円-3,500円=91,500円 91,500円×30年=2,745,000円)とも言え、この額を基に考えれば、期待できるリターンは約1.2倍から約1.31倍へ高まります。24年以降に加入した場合は、実質2,796,000円で約1.29倍へ少し落ちます。
■積立て利率変動タイプ
将来の年金を積み立てるための利率が変動し、利率が上昇すれば受け取れる年金額が増えるタイプで、一部の保険会社が取扱いしています。利率には最低保証があり、最低保証利率が継続した場合、定額タイプ程度の利回りとなります。元本割れするような設計にはなっていませんが、低金利時代が当面続くようだと、年金額が夢のように増えていくことを期待するのは難しいです。定額タイプ以上の利回りに期待しつつ、元本は保証したいような人に向いています。
■外貨建て+積立て利率変動タイプ
積立て利率変動タイプに外貨の要素を取り入れたタイプで、一部の保険会社が取扱いしています。利率の変動および保険料を支払う時と年金を受け取る時の為替相場によって最終的に受け取れる年金額が変わっていきます。定額や積立て利率変動タイプよりも為替差益を期待できる分、支払った保険料に対して受け取れる年金総額が2倍以上になるくらい増える可能性はあります。しかし当然逆の可能性もあります。
その他、個人年金保険としては、変額個人年金保険や一時払いの個人年金保険もありますが、変額個人年金保険は税制適格とされておらず一般の生命保険料控除の対象となっています。一時払いの個人年金保険も1ページ目に記載の4要件のうちの3つ目の要件に該当しない為、個人年金保険料控除の対象とはなっていないので、注意が必要です。
個人年金保険に加入するとお得なの?